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2008 年度 実績報告書

多孔質担体充填マイクロツールを利用した単一細胞からの遺伝子発現解析法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 20760535
研究機関東京農工大学

研究代表者

新垣 篤史  東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究院, 助教 (10367154)

キーワード単一細胞 / 遺伝子発現解析 / マイクロツール / mRNA回収
研究概要

詳細な細胞情報の獲得を目的として、単一細胞の解析技術が注目を集めている。しかしながら、微量な単一細胞成分を扱うことは今尚困難であり、その効率的なハンドリングを可能とするツールの開発が求められている。本研究では、単一細胞の分離、mRNAの回収、逆転写反応、PCRまでの遺伝子解析に必要とされるプロセスを効率的かつ簡便に行えるマイクロツールの開発を行う。ここで、マイクロツールの材料として多孔質構造を持つモノリスシリカを利用し、効率的なmRNA抽出を図る。特に、全血中の単一免疫細胞からのレセプター遺伝子や抗体遺伝子の発現解析、及びシークエンス解析を可能とする系を構築することを目的としている。
平成20年度においては、アレイ状の貫通孔にpoly(dT)固定化モノリスシリカを形成した基板の作製を目的とし、作製法の検討を行った。細胞懸濁液を基板上に滴下することにより、一細胞を各貫通孔内に捕捉することが可能であった。さらに、基板上に捉えた細胞を溶解させ、細胞内容物をpoly(dT)固定化モノリスシリカと反応させることで、mRNAをモノリスシリカに吸着させて回収することが可能であることを確認した。また、モノリスシリカの充填された孔内において逆転写反応、PCRによるターゲット遺伝子の増幅を行うOneStep RT-PCRを用いる遺伝子解析法についても検討を行った。反応条件を検討することで、基板上に捉えた細胞に対してOneStep RT-PCRを行うことにより、特異的遺伝子を増幅する事が可能となった。これらの知見をもとに、遺伝子増幅効率を向上させるためにPCR反応条件の検討を重ねており、今後はT細胞探索時にサイトカイン分泌量などを同時に評価し、細胞活性とTCR配列の関連性について評価を行う予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] High-Efficiency Single-Cell Entrapment and Fluorescence in Situ Hybridization Analysis Using a Poly (dimethylsiloxane) Microfluidic Device Integrated with a Black Poly(ethvlene tereuhthalate)Micromesh2008

    • 著者名/発表者名
      T. Matsunaga, et.al.
    • 雑誌名

      Analytical Chemistry 80

      ページ: 5139-5145

    • 査読あり
  • [学会発表] 高密度単一細胞アレイを用いた希少細胞検出技術の開発2009

    • 著者名/発表者名
      細川正人
    • 学会等名
      (春)電気化学会第76回大会
    • 発表場所
      京都大学吉田キャンパス
    • 年月日
      2009-03-31

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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