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2009 年度 実績報告書

多孔質担体充填マイクロツールを利用した単一細胞からの遺伝子発現解析法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 20760535
研究機関東京農工大学

研究代表者

新垣 篤史  東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究院, 助教 (10367154)

キーワード単一細胞 / 遺伝子発現解析 / マイクロツール / mRNA回収
研究概要

詳細な細胞情報の獲得を目的として、単一細胞の解析技術が注目を集めている。しかしながら、微量な単一細胞成分を扱うことは今尚困難であり、その効率的なハンドリングを可能とするツールの開発が求められている。本研究では、単一細胞の分離、mRNAの回収、逆転写反応、PCRまでの遺伝子解析に必要とされるプロセスを効率的かつ簡便に行えるマイクロツールの開発を目的とする。本年度は、昨年度までに開発したマイクロツールを用いて、全血中の単一免疫細胞からのレセプター遺伝子や抗体遺伝子の発現解析、及びシークエンス解析を可能とする系の構築を行った。本ツールを用いた手法が単一細胞の遺伝子発現解析に利用できることを確認するために、単一T細胞を分取し、ハウスキーピング遺伝子(β-actin, GAPDH)のmRNA発現量の評価を行った。Real-time PCRを用いた測定の結果、それぞれのコピー数は約1600,2000copies/cellと算出され、本手法によって単一細胞からの遺伝子発現解析が行えることが示された。また、イメージングによって予め細胞サイズを計測し、mRNA発現量を評価したところ、その発現量は細胞サイズに依存することが示唆された。血清供給または血清飢餓条件にて培養を行ったT細胞の単一細胞レベルでのβ-actin mRNA発現量の変動を定量評価したところ、血清供給条件においてβ-actinの発現に誘導が確認された。さらに、T細胞レセプターや表面抗原遺伝子を逆転写PCRによって増幅し、シークエンス解析可能なことがわかり、本手法を用いた単一細胞の遺伝子解析法の有効性が示された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] TCR-beta repertoire analysis of antigen-specific single T-cells using a high-density microcavity array2010

    • 著者名/発表者名
      Arakaki, et al.
    • 雑誌名

      Biotechnol.Bioeng. 106

      ページ: 311-318

    • 査読あり
  • [雑誌論文] High-density microcavity array for cell detection : single-cell analysis of hematopoietic stem cells in peripheral blood mononuclear cells2009

    • 著者名/発表者名
      Hosokawa, Arakaki, et al.
    • 雑誌名

      Anal.Chem. 81

      ページ: 5308-5313

    • 査読あり
  • [学会発表] 全血からの循環腫瘍細胞高効率検出デバイスの開発2010

    • 著者名/発表者名
      細川正人、新垣篤史, ほか4名
    • 学会等名
      第90春季年会 日本化学会
    • 発表場所
      近畿大学(大阪府)
    • 年月日
      2010-03-29
  • [図書] シングルセル解析の最前線「第4章10 1細胞分離技術を用いたがん特異的免疫細胞の遺伝子スクリーニング法の開発」2010

    • 著者名/発表者名
      秋山靖人、新垣篤史
    • 総ページ数
      274-282
    • 出版者
      シーエムシー出版

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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