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2008 年度 実績報告書

将来の惑星探査に向けたLDPC符号化処理装置の研究開発

研究課題

研究課題/領域番号 20760554
研究機関独立行政法人宇宙航空研究開発機構

研究代表者

冨木 淳史  独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究本部, 助教 (50455466)

キーワード深宇宙通信 / 惑星探査 / 符号化装置 / LDPC符号
研究概要

近年、ハードウェア規模を抑えて高い符号化利得を得ることのできる低密度パリティ検査符号(LDPC符号)が注目されている.深宇宙通信システムにおける符号化利得による伝送速度の改善は,アンテナ利得や送信電力の出力増大と比較すると僅かな改善にとどまるが,通信システムとしてみた場合,随所の改善効果の積み上げが最終的に大きな差を生むため,最適な符号化の選択は不可欠なものである.
深宇宙通信のアップリンクおよびダウンリンク回線で使用される代表的な符号化として64bit長のBCH符号(Bose-Chaudhuri-ocquenghem Code),および畳み込み符号(符号化率1/2,拘束長7,軟判定ビタビ復号)である。これら従来の符号化方式とRegular LDPC符号とをシミュレーションによって評価比較をおこなった。Regular LDPC符号の符号化率は1/4,情報長は64,1024,4096,16384bitとし,1024bit以上はCCSDS(宇宙通信用標準化委員会)に準拠している.
その結果,コマンドのような短い符号長を考える場合,64bit長のLDPC符号ではBCH符号に比べ約3.9dbの符号化利得を得ることができた.これはBPSK変調を仮定した場合BCH符号に比べ,同じ伝送帯域でも誤り訂正によって約1.4倍の通信速度の改善効果がある.同様にLDPC符号(ブロック長4096bit)であれば畳み込み符号よりも約1.3倍の通信速度の改善となる.ことからLDPC符号を深宇宙通信に適応させることで伝送速度の改善効果があることが分かった.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 太陽系を超える次世代深宇宙通信への挑戦-Ka帯技術レベルの評価と開発シナリオ-2009

    • 著者名/発表者名
      冨木淳史
    • 学会等名
      第9回宇宙科学シンポジウム
    • 発表場所
      宇宙科学研究本部
    • 年月日
      2009-01-07

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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