研究概要 |
本研究の目的は降海性サケ科魚類を対象生物として,死亡率(海洋生活期の死亡率)と体サイズ(成体の体サイズ)双方の性差の進化的関連性についての知見を提供することである。本研究では降海型サクラマス個体群における降海直前の幼魚(スモルト)の性比や遡上(回帰)親魚の性比と体サイズなどの野外データを用いて下記の3つの予測を検証し,死亡率と体サイズの性差の進化的関連性を検証する。 予測(1)(雄と比べ)雌の体サイズが大きい個体群では,雌の死亡率が高い 予測(2)(雌と比べ)雄の体サイズが大きい個体群では,雄の死亡率が高い 予測(3)体サイズに雌雄差がない個体群では,死亡率の雌雄差もない (これらの予測は,それぞれで逆も然りである。例えば,予測(1)では「雌の死亡率が高い個体群では,雌の体サイズが大きい」という関係も示している)
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