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2008 年度 実績報告書

高等植物におけるオーキシン極性輸送機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 20770034
研究機関奈良先端科学技術大学院大学

研究代表者

古谷 将彦  奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助教 (10432593)

キーワードオーキシン / 極性形成 / 胚発生 / 器官形成
研究概要

シロイヌナズナのゲノム中に存在するMAB4と高い相同性を示す7つの遺伝子群をMAB4/ENP-LIKE1-7(MEL1-7)遺伝子として名付け、機能解析を行った。まず、MEL1-4遺伝子の発現解析を行った。発現解析にはin situhybridization法および自身のプロモーター制御下でGUSレポーターを発現させる系を用いた。その結果、MAB4、MEL1およびMEL2遺伝子のみが器官原基および茎頂分裂組織で発現していた。一方、根系においては、MAB4およびすべてのMEL遺伝子の発現が確認された。これらの結果から、MAB4およびMEL遺伝子群は、部分的に発現領域を重複させながら機能していることが示唆された。また、それぞれの機能欠失変異体を入手し表現型解析を行ったところ、mel単独変異体は表現型を示さなかった。そこで、これらの変異体間で交配を行い、多重変異体を作製した。mab4 mell me12三重変異体は器官形成に重篤な欠損を示しピン状の花茎を示した。一方、mell me12 me13 me14四重変異体は根の重力屈性に異常を示した。これらの結果から、MAB4およびMEL遺伝子は機能重複的に器官形成および根の重力屈性に機能していることが示唆された。また、MAB4およびMELタンパク質の細胞内局在を調べるために、それぞれの遺伝子にGFP遺伝子を融合させ、自身のプロモーター制御下で発現させた。その結果、MAB4およびMELタンパク質は細胞膜近傍に極性をもって局在することが明らかとなった。これらの局在様式はこれまでに報告されているPINタンパク質の極性と極めて一致するものであった。このことは、MAB4およびMELがPINを介したオーキシン極性輸送に強くそして直接的に関与していることを強く示唆するものである。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009 2008

すべて 学会発表 (4件)

  • [学会発表] オーキシンを介した器官形成機構2009

    • 著者名/発表者名
      古谷将彦
    • 学会等名
      第50回日本植物生理学会
    • 発表場所
      名古屋
    • 年月日
      2009-03-22
  • [学会発表] Functional analyses of Arabidopsis MAB4/ENP involved in polar auxin transport2008

    • 著者名/発表者名
      Masahiko Furutani
    • 学会等名
      AUXIN2008
    • 発表場所
      モロッコマラケシュ
    • 年月日
      20081004-09
  • [学会発表] Functional analyses of Arabidopsis MAB4/ENP involved in polar auxin transport2008

    • 著者名/発表者名
      Masahiko Furutani
    • 学会等名
      シロイヌナズナ国際会議
    • 発表場所
      カナダモントリオール
    • 年月日
      20080723-27
  • [学会発表] Functional analyses of Arabidopsis MAB4/ENP involved in polar auxin transport2008

    • 著者名/発表者名
      Masahiko Furutani
    • 学会等名
      国際遺伝学会
    • 発表場所
      ドイツベルリン
    • 年月日
      20080712-15

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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