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2009 年度 実績報告書

乳腺におけるHair keratinの機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 20770096
研究機関弘前大学

研究代表者

七島 直樹  弘前大学, 大学院・保健学研究科, 助教 (80333730)

キーワードHair keratin / 乳腺
研究概要

Hirosaki Hairless Rat(HHR)はSprague-Dawley Rat(SDR)から生じたHair keratin遺伝子群の一部が欠失した乏毛を呈するラットである。HHRの雌は授乳期早期に乳腺がアポトーシスによって退縮してしまうために哺乳能力が低下していることが知られている。
Hair keratinはこれまで単なる毛や爪などの構造タンパク質として考えられてきたが、HHRでは発毛の異常以外にも乳腺の発達異常が認められるため、Hair keratinは乳腺で何らかの機能を担っていることが予想される。本研究では乳腺におけるHair keratinの発現と機能解析を試みた。昨年度の研究によりHHRではHair keratin Kb21が発現していることが明らかになったため、Kb21がどのような機能を担っているのかを検討した。
SDRとHHRの乳腺由来cDNAをもとに酵母Two-hybrid法でKb21と結合するタンパク質を検索したところ、リボソームのlarge unitであるribosomal proteinがSDRとHHRで同定された。このタンパクはタンパク質合成に関与するため、HHRではKb21の欠失により授乳期におけるタンパク合成能力が低下していることが示唆された。また、Hair keratin Kb21とCytokeratinが相互作用している可能性が考えられるので、これらケラチンの乳腺組織における局在を調べ、Kb21が欠失することで、細胞骨格のネットワーク構築がどのように異常をきたしているかを解析中である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Histone acetylation and steroid receptor coactivator expression during clofibrate-induced rat hepatocarcinogenesis2010

    • 著者名/発表者名
      Asano J, Kudo T, Shimizu T, Fan Y, Nanashima N, Yamana D, Miura T, Yamada T, Tsuchida S.
    • 雑誌名

      Cancer Science 101

      ページ: 869-875

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Glutathione S-transferase A4 is a positive marker for rat he patio foci induced by clofibrate and genotoxic carcinogens2010

    • 著者名/発表者名
      Shimizu T, Fan Y, Yamana D, Miura T, Nanashima N, Yamada T, Tsuchida S.
    • 雑誌名

      Cancer Science 101

      ページ: 1093-1098

    • 査読あり
  • [学会発表] ラット乳腺における Hair keratin の発現とリボソームへの結合2009

    • 著者名/発表者名
      七島直樹
    • 学会等名
      第82回日本生化学会大会
    • 発表場所
      神戸国際展示場
    • 年月日
      2009-10-22

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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