研究概要 |
生殖腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)は、カタユウレイボヤにおいて6つのペプチドリガンド(tGnRH-3-8)と、4つの受容体サブタイプ(Ci-GnRHR1-4)が存在する。リガンドに反応して細胞内カルシウム上昇とcAMP生成を行うCi-GnRHR1と、いずれのtGnRH種とも反応しないCi-GnRHR4のヘテロダイマー形成を、免疫共沈法によりホヤ卵巣膜において確認した。 また、Ci-GnRHR1&4ヘテロダイマーによってtGnRH-5及び,6においてERKリン酸化シグナルが増強することを見出し、PLC阻害剤NeomycinはtGnRH-5及び-6によるCi-GnRHR1ホモダイマー及びR1&4ヘテロダイマーを介したERKリン酸化を共に阻害すること、PKC分子種特異的阻害剤Go6983はR1ホモダイマーよりもR1&4ヘテロダイマーのERKリン酸化をより強く阻害することから、ヘテロダイマーによるERKシグナル増強に特定のPKC分子種の関与を明らかにした。
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