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2009 年度 実績報告書

複製開始促進因子DiaAを介した開始複合体の解析およびDiaA制御因子の解析

研究課題

研究課題/領域番号 20770139
研究機関九州大学

研究代表者

毛谷村 賢司  九州大学, 大学院・薬学研究院, 助教 (70464386)

キーワード染色体DNA複製 / 開始複合体 / 大腸菌
研究概要

【研究背景と目的】大腸菌の染色体DNA複製開始反応は、染色体DNA上の複製起点(oriC)上で起こる。oriCは開裂領域と複数のDnaA結合領域から構成されている。開始蛋白質DnaAのATP結合型がoriC上のDnaA結合領域を介して、特異的な高次複合体を形成し、開裂領域での二重鎖DNA開裂を引き起こす。これにより、開裂した一本鎖DNA領域上にDnaBヘリケースが装着され、一本鎖DNA領域を拡大していくことで複製開始反応が進行していく。ホモ4量体であるDiaAは、複数のDnaA分子と複合体形成し、oriC上へのDnaAの集合を促進する。さらに、DiaAはATP-DnaAとoriCの特異的な高次複合体形成を促進し、二重鎖DNAの開裂を促す(Keyamura et al. Genes Dev. 2007)。本研究では、oriC上でのDiaAを介した高次複合体がどのように二重鎖DNAを開裂し、DnaBヘリケースを装着させるのかに着目し、以下の2つの目的を掲げ研究を行った。
【研究成果】目的1. DiaAを含むDnaA-oriC開裂複合体の構造様式決定。申請者は、DnaA内のDiaA結合部位を決定し、DiaAとDnaAの結合様式を明らかにした。この結果と構造学的知見とを統合し、新しいDiaA-DnaA-oriC開裂複合体構造モデルを提唱することができた。さらに、DiaAがDnaBヘリケース装着を制御しているという新しい概念を見出し、原著論文として発表する事ができた(Keyamura et al. J.B.C.2009)。
目的2. DnaBヘリケース装着機構及びDiaA制御機構の解明。細胞粗画分中にDiaAをoriC上のDnaAから解離させ、DnaB装着を進行させる因子の存在が示唆された。申請者は、このDiaAの活性制御因子を同定するための実験系を構築した。さらに、構築した実験系を用いて、粗画分からの因子の精製を進めた結果、20種類程度の蛋白質まで絞り込む事ができた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] DiaA dynamics are coupled with change in initial origin complexes loading to helicase loading2009

    • 著者名/発表者名
      Keyamura, et al.
    • 雑誌名

      Journal of Biological Chemistry 284

      ページ: 25038-25050

    • 査読あり
  • [学会発表] 大腸菌の複製開始複合体形成におけるDiaA-DnaA相互作用メカニズムの解析2009

    • 著者名/発表者名
      毛谷村賢司、東雅裕、片山勉
    • 学会等名
      第81回 日本遺伝学会
    • 発表場所
      信州大学(長野)
    • 年月日
      20090916-20090918

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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