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2008 年度 実績報告書

性決定遺伝子を標的とする害虫防除法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 20780041
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

鈴木 雅京  独立行政法人理化学研究所, 松本分子昆虫学研究室, 専任研究員 (30360572)

キーワードカイコ / 性決定 / 性決定遣伝子 / doublesex / Bmdsx / BmPSI / KHドメイン / 選択的スプライシング
研究概要

本研究の目的は、蛾類昆虫の性決定機構を明らかにし、蛾類昆虫の性決定遺伝子を標的とした害虫防除法を開発することにある。このため本研究では、カイコの性決定遺伝子であるBmdsxの性特異的スプライシング制御因子の同定を目指したいくつかの実験計画を立てている。平成20年度は、Badsxの性特異的スプライシング制御に関わる性特異的因子の同定を試みた。Bmdsxのオス型のスプライシングに必須のシスエレメントCE1をリガンドに用いたaffinity chromatographyを行い、CE1に結合する性特異的因子を探索した結果、オス特異的に存在する分子量約55kDaのタンパク質を精製することが出来た。このオス特異的タンパク質(仮称MSP55)の内部アミノ酸配列を解析した結果、既にBmdsxの性特異的スプライシング制御因子の1つとして同定されているBmPSIと同様、RNA結合ドメインとして知られるKhomology(KH)ドメインを4つ持つことがわかった。MSP55をコードする遺伝子はZ染色体に座乗しており、様々な組織においてオス特異的に発現していることがRT-PCRの結果明らかとなった。RNAiによってオス細胞(NIAS-Bm-M1細胞)におけるMSP55の発現を抑制すると、Bmdsxのメス型のスプライシング産物の量が増加することがわかった。また、リコンビナントMSP55を用いたRNAゲルシフトアッセイの結果、MSP55はCE1に特異的に結合することが確認された。抗BmPSI抗体を用いた免疫沈降実験の結果、MSP55はBmPSIと共に共沈することがわかうた。以上の実験結果より、MSP55はBmPSIと相互作用し、CE1に結合することでBmdsxのオス型のスプライシングを制御していると予想された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009 2008 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Establishment of a novel in vivo sex-specific splicing assay system to identify a trans-acting factor that negatively regulates splicing of Bombyx mori dsx female exons2008

    • 著者名/発表者名
      Masataka G. Suzuki
    • 雑誌名

      Molecular and Cellular Biology 28

      ページ: 333-343

    • 査読あり
  • [学会発表] Bmdsxの性特異的スプライシングに関わるオス特異的RNA結合タンパク質2009

    • 著者名/発表者名
      鈴木雅京、今西重雄、松本正吾
    • 学会等名
      日本蚕糸学会
    • 発表場所
      東京農工大学農学部
    • 年月日
      2009-03-21
  • [備考]

    • URL

      http://www.riken.go.jp/r-world/research/lab/wako/entomology/index.html

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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