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2010 年度 実績報告書

山地源流域における降雨ー流出特性の広域比較手法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 20780110
研究機関東京大学

研究代表者

浅野 友子  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 講師 (80376566)

キーワード水資源管理 / 山地源流域 / 降雨-流出 / 比較研究 / トレーサ / 流出波形 / 流域の属性 / 降雨流出データベース
研究概要

山地源流域における降雨-流出の普遍的な法則を見いだすことをめざし、本研究では個々の小流域観測で得られてきた知見を集め、比較検討すること、また比較解析の手法を開発することを目的としている。実施計画は(1)これまで主に申請者らが詳細な観測を行い、流出素過程が明らかになっている小流域の観測結果を比較し、内部の素過程を反映する指標や、流域間を比較するのに有効な解析手法を開発する。(2)これまで日本国内の小流域での観測で得られてきた流出水量、降水量などの観測結果と流域属性を主に文献調査によりくまなく収集し、データベースを構築する。(3)開発した手法、データベースを用いて比較解析を行い、山地源流域での流出応答にもっとも影響を与えている属性とそのメカニズムを明らかにする。
(1)では、平水時渓流水の水安定同位体比の標準偏差が、流域での平均的な水滞留時間や、水流出に寄与する土壌や岩盤の深さの指標として有効であることを明らかにした。また、(2)ではデータ収集を集中的に行い、画像データの数値データ化を行ったところ、132箇所の流域から約300個の降雨イベントデータを収集できた。これらのデータ整理を通じて観測流域の地理的な位置や大きさが大きく偏っていることや、大規模降雨に対するデータ取得の難しさなど、小流域観測研究の課題を見出した。また、収集したデータの一部をホームページで公開した。(2)のデータ収集に予想以上に時間がかかってしまい、(3)が十分に行えなかったが、今後も引き続き解析を行う予定である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2011 2010 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Is representative elementary area defined by a simple mixing of variable small streams in headwater catchments?2010

    • 著者名/発表者名
      Asano Y., Uchida T.
    • 雑誌名

      Hydrological Processes

      巻: 24 ページ: 666-671

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Spatial variability in the flowpath of hillslope runoff and streamflow in a meso-scale catchment2010

    • 著者名/発表者名
      Uchida, T, Asano Y.
    • 雑誌名

      Hydrological Processes

      巻: 24 ページ: 2277-2286

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Evaluation of storm runoff pathways in steep nested catchments draining a Japanese cypress forest in central Japan : a geochemical approach2010

    • 著者名/発表者名
      Gomi T., Asano Y., Uchida T, Onda Y., Sidle R.C., Miyata S., 他4名
    • 雑誌名

      Hydrological Processes

      巻: 124 ページ: 550-566

    • 査読あり
  • [学会発表] となりあう山地小流域の、平水時の流出経路の違い2011

    • 著者名/発表者名
      浅野友子・内田太郎
    • 学会等名
      日本森林学会
    • 発表場所
      静岡大学
    • 年月日
      2011-03-27
  • [備考]

    • URL

      http://Park.itc.u-tokyo.ac.jp/asano/Index.html

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公開日: 2012-07-19  

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