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2008 年度 実績報告書

土壌呼吸速度に降雨が与える影響に関する土壌中ガス拡散係数の変化に着目した検討

研究課題

研究課題/領域番号 20780112
研究機関東京大学

研究代表者

堀田 紀文  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教 (00323478)

キーワード土壌呼吸速度 / 土壌中二酸化炭素濃度 / 土壌中ガス拡散係数 / 降雨 / 季節性
研究概要

集中観測の実施によって, 降雨時の土壌呼吸速度および土壌中二酸化炭素濃度の連続データの取得に成功した. 2セット(5月, 9月)の観測データの解析と比較によって, 降雨時の土壌呼吸速度および土壌中二酸化炭素濃度の変化は, 降雨によって異なることが明らかになった.
降雨が土壌呼吸速度に与える影響としては, (1)雨水による地表の被覆に伴うガス拡散の停止, (2)雨水の浸透に伴う土壌中のガス移動, の2つが挙げられる. 5月と9月の降雨イベントでは, ともに降雨中の土壌呼吸速度が低下するという点では一致していた. しかしながら, 5月の降雨においては, 降雨時の土壌中二酸化炭素濃度・貯留量の低下から(2)の効果が卓越していることが, 9月の降雨においては, 降雨中の土壌中二酸化炭素濃度・貯留量の増大と降雨直後の土壌呼吸速度の回復から(1)が卓越していることが示唆された.
このような降雨による反応の違いは, 降雨に先行する土壌中の二酸化炭素環境の差異に起因していると考えられる. 土壌中の二酸化炭素湧き出し量の季節変化と, 降雨の季節性に伴うガス拡散係数の季節変化によって, 土壌中の二酸化炭素環境も季節性をもつ. 対象地においては夏季の乾燥を境に顕著に変化することが定期観測の結果からも明らかになっており, 5月と9月の降雨時に土壌呼吸速度および土壌中二酸化炭素濃度の変化が異なることの要因となっていると考えられ.
以上によって, 降雨は長期的にも短期的にも土壌呼吸速度に影響を与えることが示された.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 降雨の季節性が土壌呼吸に与える影響2009

    • 著者名/発表者名
      堀田紀文
    • 学会等名
      日本生態学会
    • 発表場所
      岩手県立大学
    • 年月日
      2009-03-19

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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