有用大型褐藻類であるマコンブからcDNAクローニング法により得られた634アミノ酸から構成されるミオシン様タンパク質(以下LjMLPと称する)の昆虫細胞発現系を構築し、その機能について調べた。その結果、LjMLPはマコンブ カルモジュリンと共発現した場合には、アクチン非存在下、25℃では0.26 1/secのMg-ATPase活性を示し、その活性はアクチンにより増大し、40μMアクチン存在下では0.68 1/secで最大となった。さらに、invitro motility assayにより、LjMLPは0.03μm/secの速度でアクチンの滑り運動を示した。また、LjMLP遺伝子の構造解析によりLjMLPの翻訳領域は3つのイントロンで分断された4つのイントロンから構成されることが分かった。様々な時期に採取した藻体における発現パターンについてRT-PCR法で調べた結果、LjMLPは採取時期に依存せずに藻体内で発現していることが示唆された。
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