研究概要 |
この研究では,卸売市場を中心とする生鮮食品流通を対象に,食品廃棄物の発生の現状と再資源化推進に向けた課題を明らかにした。 特に青果物の場合,食品廃棄物の発生要因は(1)物流上の問題での腐敗,(2)加工残さの発生,(3)事実上の残品の発生,の3 点である。これに対し処理方策は,(1)焼却処分が主であり,(2)堆肥化も行われてはいるものの,その投入先確保が困難なため,必ずしも有効な再利用策とは言い難い側面がある。(3)飼料化については取り組み自体が少ない。 飼料化の数少ない事例においても,量的にはごく一部であり,今後の拡大は容易ではない。飼料化の拡大に向けた課題として,少なくとも,第1 に焼却処分よりもコストが高い,第2 に排出された食品廃棄物の分別が困難である,という2点が指摘できる。
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