研究概要 |
本研究課題は,近年,被害が深刻なイノシシ等による獣害に着目し,農業基盤と社会構造からみた適切な獣害対策計画策定手法を明らかにすることを目的とする.具体的には,中山間農業集落(和歌山県古座川町潤野地区)を対象地域として,山林から農地へのイノシシの侵入経路,被害農地の基盤・土地利用上の特徴,獣害深刻化の社会的背景,の3点を定量的に分析し,獣害の要因となる農業基盤・社会構造を明らかにする.次に,それらの結果をもとに,獣害発生要因を除去・最小化するための対策(基盤整備を含む)を検討し,対策を当該集落に適用して獣害抑制効果を確認することにより,本研究で得られた結果を検証する.最後に,農業基盤・社会構造からみて適切な獣害対策手法の総合的検証と本研究課題成果の適用条件整理を行う.
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