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2008 年度 実績報告書

父性ゲノム刷り込み領域の決定

研究課題

研究課題/領域番号 20780201
研究機関佐賀大学

研究代表者

川原 学  佐賀大学, 農学部, 准教授 (70468700)

キーワードゲノムインプリンティング / 卵子ゲノム / 核移植 / 胎盤形成
研究概要

本研究はマウス7番染色体および12番染色体上に存在する父性メチル化インプリント領域によって制御を受けるインプリント遺伝子群が個体発生に及ぼす影響について、その制御機構および機能について精子ゲノムを一切使用しない卵子ゲノムのみから作られる二母性マウス胚を用いて解析し明らかにすることを目的とする。特に、インプリント遺伝子の片親性の発現様式は哺乳類に特異的にみられることから、同じく哺乳類特異的な臓器である胎盤における父性メチル化インプリント遺伝子の機能について注目したその結果、7番染色体のIgf2-H19領域および12番染色体上のD1K1-Gt12領域におけるインプリント遺伝子発現を正常化した場合、二母性マウス胚由来の胎盤も野生型マウス由来の胎盤と組織学的に比較すると全く遜色のない構造を示すことを明らかにした。さらにマイクロアレイによる網羅的な遺伝子発現解析を通して、いずれかの領域だけを正常化した場合の二母性胚由来胎盤を比較することにより、それぞれの領域のインプリント遺伝子群が胎盤形成にサイズの増加と組織形成の調節など相補的な役割を果たしていることを明らかにした。
これらの結果から、二母性マウス胚もたった二箇所の父性メチル化インプリント領域の遺伝子群を正常化することにより組織学的にも、また、遺伝子発現パターンも正常な胎盤を形成することが証明された。次年度ではさらに、Igf2-H19領域とD1K1-Gt12領域の父性メチル化インプリント遺伝子群の正常な発現がマウス胎盤形成にどのような役割を担っているのか細胞レベルでの解析を行う。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Defining contributions of paternally methylated imprinted genes at the IGF2-H19 and DLK1-GT12 domains to mouse placentation by transcriptomic analysis2009

    • 著者名/発表者名
      Manabu Kawahara, Shinnosuke Morita, Nozomi Takahashi, Tomohiro Kono
    • 雑誌名

      The Journal of Biological Chemistry (In press)

    • 査読あり
  • [備考]

    • URL

      http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19380578?ordinalpos=1&itool=EntrezSystem2.PEntrez.Pubmed.Pubmed_ResultsPane1.Pubmed_DefaultReportPanel.Pubmed-RVDocSum

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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