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2009 年度 実績報告書

オウム病クラミジア封入体多型性と病原性に関する分子細胞生物学的解析

研究課題

研究課題/領域番号 20780218
研究機関岐阜大学

研究代表者

大屋 賢司  岐阜大学, 応用生物科学部, 准教授 (50402219)

キーワード人獣共通感染症 / 偏性細胞内寄生細菌 / クラミジア / 封入体 / 感染特異抗原 / 診断 / 病原性
研究概要

クラミジア(Chlamydia)感染症のうち、C.psittaciによるオウム病は愛玩鳥からヒトに感染する人獣共通感染症である。クラミジアは、偏性細胞内寄生性を示し、封入体と呼ばれる膜構造中で分裂増殖する。封入体の形成は、本菌の細胞内増殖性に重要な役割を果たしている。クラミジア種・株間においては、封入体の形態に多様性があることが知られているが、病原性との関連等生物学的な意義は不明である。本研究では、C.psittaci封入体形成機構を、由来の異なる株間で比較することにより、病原性との関連について明らかにすることを目標とした。昨年度までに作出した抗封入体画分を含む抗血清を用いた、C.psittaciライブラリースクリーニングにより、多型膜蛋白質Pmpをコードするクローンを得た。組換えPmpは、感染動物血清と反応し診断用抗原としての有用性が示唆された。また、得られたPmp(PmpXとする)は、他のPmpファミリーと比較して分子量、等電点が低かった。PmpXに対する抗血清を作製し、C.psittaci感染細胞における局在を検討したところ、外膜蛋白質のみならず分泌性蛋白質として機能することを示唆するデータを得た。Pmpファミリーの構造は、クラミジア種間で異なることが報告されている。C.psittaciゲノムの詳細なアノテーションを行い検討したところ、Pmpファミリーは20存在しており、他の既読動物由来クラミジアと同程度であった。現在は、特にC.psittaciのPmpファミリーとPmpXに着目し、その宿主特異性、封入体形成を含めた病原性への寄与についての検討を進行中である。また、昨年度論文発表したネコクラミジア感染特異抗原CFO218(本抗原も封入体形成因子候補である)を抗原として用いた、飼いネコにおけるネコクラミジア保有状況の疫学調査について、現在論文投稿中である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010 2009

すべて 学会発表 (2件) 図書 (1件)

  • [学会発表] オウム病クラミジアC.psittaci日本分離株の全ゲノム配列決定2010

    • 著者名/発表者名
      大屋賢司
    • 学会等名
      第83回日本細菌学会総会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(横浜)
    • 年月日
      2010-03-29
  • [学会発表] Chlamydophila psittaci外膜蛋白質Pmpの診断用抗原としての有用性2009

    • 著者名/発表者名
      奥田秀子
    • 学会等名
      第148回日本獣医学会学術集会
    • 発表場所
      とりぎん文化会館(鳥取)
    • 年月日
      2009-09-27
  • [図書] ズーノーシスハンドブック(担当項:「オウム病」)2009

    • 著者名/発表者名
      大屋賢司
    • 総ページ数
      121-122
    • 出版者
      メディカルサイエンス社

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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