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2009 年度 実績報告書

犬の肝疾患における門脈圧亢進症に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20780228
研究機関日本大学

研究代表者

坂井 学  日本大学, 生物資源科学部, 講師 (90366625)

キーワード門脈圧亢進症 / 慢性肝炎 / 原発性門脈低形成 / 門脈圧 / 門脈体循環側副路 / 犬 / CT / PV / Ao比
研究概要

前年と同様に犬の門脈圧亢進症(PH)の臨床的考察を行うことで、PHは犬の慢性肝疾患(慢性肝炎・肝硬変:CH)と原発性門脈低形成(PHPV)で発生か最も多いことが明らかとなってきた。特にPHPVは、他の動物やヒトで認められない疾患であり、その病態は犬の先天性疾患である門脈体循環短絡(CPSS)と類似点が多く認められた。門脈/大動脈(PV/Ao)比が門脈圧(脾髄内圧)と相関することが研究結果で明らかとなり、その有効性が期待される。われわれは正確にPV/Ao比を評価するためにCTを採用して評価した。その結果、CPSSのPV/Ao比は0.29であるのに対し健常犬では1.07と有意に縮小していた。さらに、PHを伴ったCHのPV/Ao比は1.55と拡大していたが、PHを伴ったPHPVのPV/Ao比は0.27と縮小しており、PHPVのPHではCPSSと同様の傾向が認められることが明らかとなった。以上のことから、PHPVが肝内の門脈だけでなく肝外の門脈も低形成であることに起因していると推察された。そのため、犬のCHとPHPVのPHは病態大きくが異なることが明らかとなった。今後は超音波を用いて門脈血流量を測定することで血管抵抗を評価しさらに犬の肝疾患におけるPHの病態を評価することが可能と思われる。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (6件)

  • [雑誌論文] Blood Hyaluronic Acid as a Marker for Canine Cirrhosis2009

    • 著者名/発表者名
      Kanemoto H
    • 雑誌名

      The Journal of Veterinary Medical Science 71(9)

      ページ: 125H-1254

    • 査読あり
  • [学会発表] 門脈圧亢進症を伴う肝疾患の犬の脾髄内圧とPV/Ao比の関係2010

    • 著者名/発表者名
      阪本裕美
    • 学会等名
      日本獣医学会学術集会
    • 発表場所
      日本獣医生命科学大学
    • 年月日
      2010-03-27
  • [学会発表] 腹腔鏡検査で診断した慢性肝炎の犬20例2010

    • 著者名/発表者名
      浜崎香織
    • 学会等名
      日本獣医内科学アカデミー
    • 発表場所
      京王プラザ(新宿)
    • 年月日
      2010-02-13
  • [学会発表] 犬の肝疾患におけるアンチトロンビン活性の評価2010

    • 著者名/発表者名
      早川修平
    • 学会等名
      日本獣医内科学アカデミー
    • 発表場所
      京王プラザ(新宿)
    • 年月日
      2010-02-13
  • [学会発表] 門脈圧亢進症2010

    • 著者名/発表者名
      坂井学
    • 学会等名
      日本獣医内科学アカデミー
    • 発表場所
      京王プラザ(新宿)
    • 年月日
      2010-02-13
  • [学会発表] 犬の先天性肝外門脈シャントにおけるPV/Ao比の評価2009

    • 著者名/発表者名
      八巻佳佑、阪本裕美、坂井学、枝村一弥、中山智宏、浅野和之、上地正実、亘敏広
    • 学会等名
      日本獣医学会学術集会
    • 発表場所
      鳥取
    • 年月日
      2009-09-26
  • [学会発表] 抗痙攣薬に関連した肝硬変の犬3例2009

    • 著者名/発表者名
      清水七衣
    • 学会等名
      関東・東京合同地区獣医師大会
    • 発表場所
      千葉
    • 年月日
      2009-09-13

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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