当研究室では、カフェインとδ-carbolineおよびβ-carbolineとのハイブリッド化合物を種々合成し、アデノシンレセプター(AR)のサブタイプA3に対してより選択的に親和性を示すリガンドを開発してきた。本研究では、当初開発したリガンドのピリジン環に酸素原子を介して側鎖を加えた誘導体を種々合成し、ARのそれぞれのサブタイプに対する親和性を調べた結果、親和性および選択性が低下した。一方、キサンチン骨格のN-Me基をN-Pr基に置換し、ピリジン環に酸素原子を介してプロピル基を導入した化合物は、当初開発したリガンドよりもARのサブタイプA_3に対してより親和性および選択性が高いことを明らかにした。
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