多環性アルカロイドには、生物活性を有するものが非常に多く知られており、これらの化合物の合成は医薬品開発の観点から重要なテーマである。本研究では、カルバモイル基(-C(O)-NR_2)を有する金属錯体を活用して多環性アルカロイドを合成する新しい手法の開発を目指した。その結果、分子内にオレフィンを有するクロロギ酸アミド(Cl-C(O)-NR_2)やシアノギ酸アミド(C-C(O)-NR_2)を出発原料として、ラクタム環が構築できる事を見出し、更にこれを応用して多環性アルカロイドの合成研究を展開することできた。
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