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2009 年度 実績報告書

遺伝子損傷の非侵襲的視覚化を目指した遺伝子配列特異的損傷塩基検出プローブの創製

研究課題

研究課題/領域番号 20790010
研究機関大阪大学

研究代表者

兒玉 哲也  大阪大学, 薬学研究科, 助教 (00432443)

キーワード人工核酸 / 分子認識 / 酸化損傷塩基 / 三重鎖 / 機能性核酸 / 可視化
研究概要

遺伝子損傷の集積は、癌や老化だけでなく、糖尿病やパーキンソン病、アルツハイマー病、さらにはHCV感染時など実に広範な領域において発生することが明らかにされており、医・薬学における重要な研究課題である。本研究では非侵襲的な遺伝子損傷(特に8-ヒドロキシグアニン)の二本鎖DNA配列選択的な検出法の開発を目指し研究し、以下のような成果を得た。
まず当初計画通り、平成20年度に開発に成功した8-ヒドロキシグアニンを遺伝子配列特異的に認識するプローブ素材であるブトキシカルボニル化ジアミノピリジンを核酸塩基とする架橋型人工核酸モノマーを約1グラム合成し、多様な用途への迅速な適用が可能な態勢を整えた。続いて、合成したブトキシカルボニル化ジアミノピリジン型架橋型人工核酸モノマーと酸分解性ホスホロアミダート結合を組み合わせた三重鎖形成核酸プローブを設計合成するとともに、非侵襲的可視化に対応可能な蛍光化に成功した。また、本三重鎖形成プローブを用いて二重鎖DNA中の8-ヒドロキシグアニンの検出を検討し、本プローブが弱酸性条件と標的8-ヒドロキシグアニン含有二重鎖DNAの存在が揃う事によって効率的に機能する事を確認した(標的無しに比べ7倍効率的)。この際、昨年度検討したに中性条件とは分子認識能(特にグアニンに対する認識能)が変化する事を明らかにした。
さらに、8-ヒドロキシグアニンと同様に高い頻度でDNA中に発生することが知られている酸化損傷塩基5-ホルミルウラシルとの交差認識を検討するため、そのDNA中への導入用分子として光刺激によって5-ホルミルウラシル発生する光応答性人工核酸の開発に成功した。(論文投稿中)

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Synthesis of Light-Responsive Bridged Nucleic Acid and Changes in Affinity with Complementary ssRNA2009

    • 著者名/発表者名
      Kunihiko Morihiro(研究補助)
    • 雑誌名

      ChemBioChem 10

      ページ: 1784-1788

    • 査読あり
  • [学会発表] 高感度生体情報分析技術としてのSNP分析及び損傷塩基イメージング法の開発2010

    • 著者名/発表者名
      伊藤浩介(研究補助)
    • 学会等名
      第3回創薬とイメージングに関するシンポジウム
    • 発表場所
      大阪
    • 年月日
      2010-03-08
  • [学会発表] 次世代核酸系機能素材の創製を目指した高度機能化人工核酸の設計と合成2009

    • 著者名/発表者名
      兒玉哲也
    • 学会等名
      第33回大学分析者の会
    • 発表場所
      大阪
    • 年月日
      2009-07-29
  • [学会発表] 三重鎖形成を基盤とした迅速かつ簡便なSNP分析法2009

    • 著者名/発表者名
      伊藤浩介、戸水真治、根来佳憲、折田文子、兒玉哲也、今西武、小比賀聡
    • 学会等名
      遺伝子・デリバリー研究会第9回シンポジウム
    • 発表場所
      大阪
    • 年月日
      2009-07-11

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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