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2009 年度 実績報告書

コイルドコイル形成に基づく生細胞膜タンパク質ラベル法のクロスリンク化と小型化

研究課題

研究課題/領域番号 20790033
研究機関京都大学

研究代表者

矢野 義明  京都大学, 薬学研究科, 助教 (60402799)

キーワードイメージング / ATTO488 / ATTO700 / 蛍光タンパク質 / factorXa / 受容体 / クロスリンク
研究概要

2つの蛍光色素およびクロスリンカーを標識したプローブ(FL-probe(GMBS)-Cy5)の合成に関して、これまでに中間体の(FL-probe-Cy5)を得ることが出来ていたが、個々に約100当量のsulfo-GMBSを加え、pH6.5の50mMリン酸カリウム緩衝液中で,短時間(6分)反応させる事でプローブを得られることが明らかになった。精製したプローブをW-tag配列ペプチドと混合し、クロスリンク反応が起こるか確認を行ったところ、プローブの凝集または容器への吸着により、溶液からプローブが速やかに失われていることが明らかになった。そこで、プローブの水溶性を改善する為に、比較的水溶性が高いと考えられるATTO488およびATTO700を蛍光色素として用いたプローブ(ATTO700-probe(GMBS)-ATTO488)の合成を行った。これまでと同様の合成反応を行い約7nmolの精製プローブを得ることが出来た。このプローブを用いて、タグ配列(EIAAIER)3-GGIEGRKをN末端に付加したbeta2アドレナリン受容体をCHO細胞に一過性発現させ、染色を行ったところ、細胞膜上でATTO488、ATTO700両者の蛍光が見られる細胞が観測できた、100nMのプローブをPBS(+)中30分インキュベート後に、PBSでの洗浄を10回行ってから観察してもやはり蛍光は観察されたことから、タグとプローブ間にクロスリンク反応が起こっていることが示唆された。さらに、プロテアーゼfactorXaを加えて観察を続けたところ、ATTO700の蛍光が60分後には有意に減少したのに対し、ATTO488蛍光は大きくは減少しなかった。従って、プロテアーゼ処理により余分なタグープローブ配列を取り除くことができたと考えられる。以上、研究の目的であった新規小分子ラベル法のクロスリンク化と小型化を達成することができた。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2010 2009 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (3件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Design of a soluble transmembrane helix for measurements of water-membrane partitioning2010

    • 著者名/発表者名
      Yoshiaki Yano, Norie Shimai, Katsumi Matsuzaki
    • 雑誌名

      J.Phys.Chem.B. 114

      ページ: 1925-1931

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Tag-probe fluorescent labeling methods for live-cell imaging of membrane proteins2009

    • 著者名/発表者名
      Yoshiaki Yano, Katsumi Matsuzaki
    • 雑誌名

      Biochim.Biophys.Acta 1788

      ページ: 2124-2131

    • 査読あり
  • [学会発表] 新規小分子蛍光ラベル法による生細胞膜でのGPCRオリゴマーの検出2010

    • 著者名/発表者名
      大前薫、矢野義明、松崎勝巳
    • 学会等名
      日本薬学会第130年会
    • 発表場所
      岡山(岡山大学)
    • 年月日
      2010-03-28
  • [学会発表] 新規蛍光ラベル法を用いた生細胞膜での受容体オリゴマー解析法の開発2010

    • 著者名/発表者名
      矢野義明
    • 学会等名
      第8回次世代を担う若手のためのフィジカル・ファーマフォーラム
    • 発表場所
      岡山(岡山大学)
    • 年月日
      2010-03-26
  • [学会発表] OLIGOMERIZATION OF MEMBRANE RECEPTORS : FRET ANALYSIS USING COILED-COIL TAG-PROBE LABELING AND SPECTRAL IMAGING2010

    • 著者名/発表者名
      Yoshiaki Yano, Kaoru Omae, Katsumi Matsuzaki
    • 学会等名
      Biophysical Society 54th Annual Meeting
    • 発表場所
      San Francisco(Moscone Centor)
    • 年月日
      2010-02-21
  • [備考] 研究室ホームページ

    • URL

      http://www.pharm.kyoto-u.ac.jp/yakkai/

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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