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2008 年度 実績報告書

クォーラムセンシングによらない新規バクテリオシン産生制御システムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 20790065
研究機関広島大学

研究代表者

野田 正文  広島大学, 医歯薬学総合研究科, 寄附講座助教 (40457289)

キーワード微生物 / 発現制御 / バイオテクノロジー
研究概要

植物乳酸菌174A株の産生するバクテリオシンは、一般的な既存の三成分制御糸によるものとは異なった制御系をもつと推測された。そこで本研究では、本株における新規バクテリオシン産生制御システムを解明することを目的としている。
本年度はまず、174A株の産生するバクテリオシンの生合成遺伝子クラスター中に存在する2つの転写制御因子(orf4およびorf6)が、どういった塩基配列を特異的に認識して結合するのかを、DNase Iフットプリント解析によって決定した。また、新たに構築したシャトルベクターを用い、クラスター中の各ORFを導入しだ乳酸菌株を構築する過程で、相同性検索の結果からはその機能を推定することができなかった機能未知のORF(orf5)が、自身の産生するバクテリオシンに対する耐性遺伝子であることを見出した。以上の結果から、2つの転写制御因子は、バクテリオシンの自己耐性遺伝子(orf5)および生合成遺伝子(orf2およびorf3)の上流に、それぞれ結合することが明らかとなった。Orf4は比較的小さなタンパク質で、その大部分をDNA結合ドメインが占めており、相同性検索結果と併せても、シグナル分子を受容するような可能性は考えにくい。従ってOrf4は、自身の安定性のみでorf5の発現バランスをうまくコントロールする機構を備えていると考えられた。
膜結合型の転写調節因子であると推定されたOrf6の経時的な局在性を調査すべく、ウェスタン解析を行ったが、抗原タンパク質として膜貫通ドメインを含まないOrf6を使用したためか、調製した抗体の特異性が低く、成功には至っていない。なお、大腸菌ホスト・ベクター系を用いた全長型のOrf6発現株は構築済みであるので、新たな抗体を調製し、引き続き取り組む予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Characterization of four plasmids harbored in a Lactobacillus brevis strain encoding a novel bacteriocin, brevicin 925A, and construction of a shuttle vector for lactic acid bacteria and Escherichia coli2009

    • 著者名/発表者名
      Wada, T., et.al.
    • 雑誌名

      Microbiology (In press)

    • 査読あり

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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