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2008 年度 実績報告書

ユニークな性状を持つ新規アミノペプチダーゼLaeverinの生理機能の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20790088
研究機関関西医科大学

研究代表者

丸山 正人  関西医科大学, 医学部, 助教 (00399445)

キーワードLaeverin / M1アミノペプチダーゼ / 胎盤形成
研究概要

Laeverinは、正常な胎盤形成に重要な役割を有する新生児由来の絨毛外栄養膜細胞(EVT)の細胞膜表面抗原として、近年単離された新規タンパク質であり、その一次構造からM1アミノペプチダーゼファミリーに分類される。我々はこれまでに、本分子の酵素学的性質を明らかにし、本酵素が生体内に存在する種々の生理活性ペプチドを分解し、妊娠期疾患や関節リウマチの病態メカニズムと関連している可能性を示した。そこで本研究課題では、Laseverinの生理学的な役割を解明し、本酵素をターゲットとした新たな作用メカニズムを持つ創薬開発に向けた分子基盤を構築することを目的とする。ヒトLaeverinは、M1ファミリー分子間で保存されている基質認識モチーフのうち、379番目のグリシン残基がヒスチジン残基に置換されている。そこで、Laeverinの酵素学的メカニズムの詳細を明らかにするため、本酵素の379番目のヒスチジン残基をグリシン残基に置換した変異体Laeverinのリコンビナントタンパク質を作製し、その酵素学的性状を野生型酵素と比較検討した。人工基質に対する速度論解析や生理活性ペプチドに対する分解能を調べた結果、野生型酵素に比べて変異体Laeverinでは、人工基質や天然基質に対して基質特異性が変化することが明らかとなった。さらに、野生型及び変異型Laeverinの3次元構造モデル解析を行った結果、379番目のヒスチジン残基がLaeverinの活性中心の構造に寄与していることが示唆された。以上のことから、野生型Laeverinの379番目のヒスチジン残基が、本酵素の生理機能発現に重要な役割を果たしている可能性が示された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] In situ hybridization study of the distribution of choline acetyltransferase mRNA and its splice variants in the mouse brain and spinal cord.2009

    • 著者名/発表者名
      Stefan Trifonov
    • 雑誌名

      Neuroscience 159

      ページ: 344-357

    • 査読あり
  • [学会発表] 点変異導入によるヒトLaeverinのHis379残基の機能解析2008

    • 著者名/発表者名
      有坂尚美, 丸山正人, 服部明, 辻本雅文
    • 学会等名
      第31回日本分子生物学会年会・第81回日本生化学会大会合同大会
    • 発表場所
      神戸
    • 年月日
      20081200
  • [学会発表] ヒトLaeverinの酵素学的性状の発現におけるBis379残基の役割2008

    • 著者名/発表者名
      有坂尚美
    • 学会等名
      病態と治療におけるプロテアーゼとインヒビター学会
    • 発表場所
      大阪
    • 年月日
      2008-08-22

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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