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2009 年度 実績報告書

自己免疫寛容におけるGRAIL分子の役割の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20790093
研究機関国立精神・神経センター

研究代表者

市川 大樹  独立行政法人国立精神・神経医療研究センター, 神経研究所 免疫研究部, 流動研究員 (60462793)

キーワードT細胞アナジー / GRAIL / 免疫寛容 / 細胞骨格
研究概要

T細胞の自己抗原への免疫寛容の破綻は,多発性硬化症などの自己免疫疾患を引き起こす.自己への免疫寛容を末梢で維持する機構の一つとして,T細胞の抗原への無反応状態(アナジー)が知られているが,アナジーの形成にCbl-b,GRAILなどのE3ユビキチンリガーゼが重要であることが注目されている.その中でGRAILについては,その制御する基質が明らかではなく,我々はGRAILの基質の同定及び,アナジーにおける役割を明らかにすることを試みた.我々は今回,DO11.10CD4^+T細胞のアナジー状態で特異的に発現が低下するタンパク質について,未知,既知を含め約30の蛋白質を同定した.その中でGRAILの基質となる蛋白質として,すでに報告のあるRhoGDIα/βの他に,新たにcoroninlaなどのアクチン骨格に関連するタンパク質を同定した.これらの蛋白質をエンコードするレトロウィルスを用いてDO11.10CD4^+T細胞に過剰発現させる事により、アナジーが部分的に解除され,増殖が回復が見られた事から,アナジーの誘導および維持において車要な分子である事がわかった.また,これら基質のユビキチン化においてGRAILの必須なドメインとして,RING fingerドメイン,coiled-coilドメインを同定した.これらの事から,GRAILは,同定された基質から細胞骨格系の制御に重要なE3キナーゼであり,基質であるcoroninlaなどのアクチン再構成に関与する蛋白質が,T細胞アナジーの誘導及び維持に関与しているという新たな見地が得られた.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] T細胞アナジーに関連したE3リガーゼGRAILの基質同定2009

    • 著者名/発表者名
      市川大樹
    • 学会等名
      第39回日本免疫学会学術集会
    • 発表場所
      大阪,大阪国際会議場
    • 年月日
      2009-12-03

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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