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2008 年度 実績報告書

遷移状態アナログとしてグルタミン酸ラセマーゼを阻害する新規抗菌剤の開発

研究課題

研究課題/領域番号 20790100
研究機関岐阜薬科大学

研究代表者

奥田 健介  岐阜薬科大学, 薬学部, 講師 (00311796)

キーワード遷移状態類縁体 / 抗菌活性 / グルタミン酸 / 抗生物質
研究概要

感染症対策の分野において、臨床で用いられる既存の抗菌剤に抵抗性を示す多剤耐性菌の出現・増大はますます深刻な問題となっている。そのため、対象とする微生物の増殖・生存に必須でありながらも、これまで十分には検討されていない新規な標的酵素の探索は、医薬化学研究の中できわめて重要な分野の一つである。そのような抗生物質の標的酵素としてグルタミン酸ラセマーゼに申請者は注目している。本酵素はグルタミン酸のラセミ化を行い、細菌が持つ細胞壁中のペプチドグリカンの生合成に必須なDーグルタミン酸をL-グルタミン酸から供給する役割を持つ。本酵素は人体には存在しないためにその選択的阻害剤はヒトへの副作用がないことが期待され、選択毒性の観点からは理想的な標的酵素である。本研究では酵素反応基質の遷移状態アナログとして強力に本酵素を阻害すると期待されるD-3-フルオログルタミン酸誘導体を評価し、新規な作用機構に基づく抗生物質のリード化合物の導出を行うものである。
本年度では、L-セリンより出発し、DASTフッ素化反応を鍵工程に用いて14工程にて(2s, 3の-3-フルオログルタミン酸の合成をジアステレオ選択的に行った。さらに本研究で合成した化合物のs, peumioneaeθに対する最小生育阻害濃度(MIC)を求めて抗菌活性を評価したところ、弱いながらも(2S, 3S)の-3-フルオログルタミン酸に抗菌活性が認められ、D-3-フルオログルタミン酸がグルタミン酸ラセマーゼを阻害することが示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] グルタミン酸ラセマーゼ阻害剤を指向する3・フルオログルタミン酸の合成2009

    • 著者名/発表者名
      河村泰男
    • 学会等名
      日本薬学会第129年会
    • 発表場所
      国立京都国際会館
    • 年月日
      2009-03-27

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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