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2008 年度 実績報告書

ヒト間葉系幹細胞の糖鎖を指標とした神経分化能評価技術の開発に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20790110
研究機関国立医薬品食品衛生研究所

研究代表者

橋井 則貴  国立医薬品食品衛生研究所, 生物薬品部, 主任研究官 (20425672)

キーワード再生医療 / 間葉系幹細胞 / 神経分化 / 糖鎖 / 質量分析
研究概要

本研究は,ヒト間葉系幹細胞(hMSC)の糖鎖を指標とした神経分化能評価技術を開発することを目的としている.平成20年度は,hMSCの細胞特性を明らかにすることを目的として,^<13>Cで同位体標識したフェニルヒドラジン(PHN)を標識試薬として用いる糖鎖ラベル化法と液体クロマトグラフィー/多段階質量分析(LC/MS^n)を組み合わせた定量的糖鎖プロファイリング法により,培養条件の異なるhMSCの糖鎖プロファイルの比較定量解析を行った.ウシ胎仔血清(FCS)添加培地及び無血清培地で培養した細胞の糖鎖をそれぞれ^<12>C-PHN及び^<13>C-PHNで標識して,細胞数当り等量となるように混合した試料をナノフローLC/MSにより分析した.フーリエ変換質量分析及びMS^nにより得られた精密質量とフラグメントパターンの解析により,hMSCの主要N結合型糖鎖は,高マンノース型,パウチマンノース型,及び複合型糖鎖であることが明らかとなった.また無血清培地及びFCS添加培地で培養した細胞の糖鎖を比較定量解析した結果,無血清添加培地で培養した細胞では,フコシル糖鎖が顕著に増加することが明らかとなった.これらの結果から,本分析法は細胞特性解析法として有用であることが実証されると共に,フコシル糖鎖はhMSCの同等性評価指標として利用できる可能性が示唆された.今後本分析法により, MSC神経分化関連糖タンパク質の一つであるチロシンリン酸化キナーゼA (TrkA)の分化前後の糖鎖プロファイルを明らかにして,神経分化と糖鎖構造変化の関係について検討する予定である.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 糖鎖を指標とした細胞治療薬の特性解析2009

    • 著者名/発表者名
      橋井則貴
    • 学会等名
      日本薬学会第129年会
    • 発表場所
      国立京都国際会館
    • 年月日
      2009-03-26
  • [学会発表] 糖鎖プロファイルを指標とした細胞治療薬の特性解析2009

    • 著者名/発表者名
      橋井則貴
    • 学会等名
      第8回日本再生医療学会総会
    • 発表場所
      東京国際フォーラム
    • 年月日
      2009-03-06

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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