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2008 年度 実績報告書

網羅的遺伝子多型解析に基づく小児白血病化学療法時の副作用発現の予測と機序解明

研究課題

研究課題/領域番号 20790135
研究機関神戸大学

研究代表者

中村 任  神戸大学, 医学研究科, 准教授 (80379411)

キーワード小児白血病 / 遺伝子多型
研究概要

急性リンパ性白血病(ALL)は、小児で最も多く認められる白血病の一つであり、数種類の抗がん剤やステロイド剤などを組み合わせた化学療法は80%以上の奏功率を示す。一方で、プロトコールに従い治療を行うものの、抗がん剤に起因する重篤な肝機能障害や血液毒性などの副作用がしばしば認められ、その程度は患者個々に大きく異なることから、個人差を考慮した副作用の発現予測ならびにその発現メカニズムの解明がALL治療を進めていく上で極めて重要である。今年度は、ALL維持療法中の患者を対象として、重篤な肝障害発現の有無によって「肝障害群」と「対照群」に分け、遺伝子多型との相関解析を行った。初めに、同意の得られた患者の血液より抽出したDNAサンプルについて、抗癌剤の既知の薬物動態関連遺伝子(薬物代謝酵素、薬物輸送担体)の多型解析を行った。遺伝子多型判定結果と肝障害発現との間に有意な相関関係は認められなかった。次に、HumanHap 300KDNAチップを使用して網羅的遺伝子解析を行ったところ、肝障害群と対照群との間で明確な差を認めた遺伝子座4カ所を同定することができた。このうち、3カ所は同一遺伝子上に存在することから連鎖すると考えられた。また、DNAチップで同定した遺伝子多型は近傍の遺伝子多型とも連鎖することが考えられることから、候補となる遺伝子多型を抽出するとともに、症例を追加して候補となる遺伝子多型について検討した。その結果、10箇所の遺伝子多型が肝障害発現を予測する上で有用であることが示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Genetic polymorphisms associated with hepatotoxicity in patients with Japanese childhood leukemia2008

    • 著者名/発表者名
      Masanori Horinouchi
    • 学会等名
      第2回次世代を担う若手医療薬科学シンポジウム
    • 発表場所
      京都・京都大学薬学部
    • 年月日
      2008-12-21
  • [学会発表] 小児リンパ性白血病患者における肝障害発現関連SNPの網羅的探索2008

    • 著者名/発表者名
      堀之内正則
    • 学会等名
      第29回日本臨床薬理学会年会
    • 発表場所
      東京・京王プラザホテル
    • 年月日
      2008-12-06

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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