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2008 年度 実績報告書

リウマチ患者の生活の質向上を目指したオーダーメード薬物療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 20790140
研究機関静岡県立大学

研究代表者

林 秀樹  静岡県立大学, 薬学部, 講師 (00419665)

キーワード関節リウマチ / メトトレキサート / オーダーメード医療 / 遺伝薬理学 / TDM
研究概要

慢性疾患である関節リウマチ(RA)は、完治することは困難であり、生涯にわたって治療を必要とすることが多い。進行したRAでは関節の可動性が失われ、特に高齢患者においては寝たきりとなることも少なくない。RA患者のQOLを向上させるためには、罹病早期から適切な治療を行い、RAの進行を遅らせることが重要である。Methotrexate(MTX)は優れた抗RA薬として広くRA患者に用いられてきたが、副作用を否定できない死亡例も報告されている。また、MTXは薬効や副作用の発現において個人差が大きな薬物の一つである。
平成20年度は、本研究において、MTXの抗炎症効果の指標としてCRPに対する葉酸代謝系タンパクの遺伝子の一塩基多型(SNPs)を含む生体内因子の影響を評価した。年齢、MTX投与量、reduced folate carrier(RFC)80AAとγ-glutamyl hydrolase(GGH)-401CT/TT遺伝子型の交互作用効果は低用量MTXを投与されているRA患者においてCRP-AUCに有意に影響を与えている因子であったことが示唆された。つまり、解80AA遺伝子型とGGH-401Tアレルを持っ患者では、GGH-401Tアレルを持たない患者より、MTXへの反応が減弱していることを明らかにした。
また、本研究では、RAにおける新たな疾患活動性マーカーとして、血中ホモシステインに着目して、RA患者において解析を行った。CRP、ESR、MMP-3等のRAマーカーの値が上昇するにつれて血中ホモシステイン値も高値を示した。また、RA患者における血中ホモシステイン値は、葉酸代謝系酵素であるmethylenetetrahydrofolate reductaseをコードするMTHFR遺伝子の多型により異なることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Genetic polymorphisms in folate pathway enzymes as a possible marker for predicting the outcome of methotrexate therapy in Japanese patients with rheumatoid arthritis2009

    • 著者名/発表者名
      Hideki Hayashi, et.al.
    • 雑誌名

      Journal of Clinical Pharmacy and Therapeutics (in press)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Plasma total homocysteine level and methylenetetrahydrofolate reductase 677C>T genetic polymorphism in Japanese patients with rheumatoid arthritis2009

    • 著者名/発表者名
      Chihiro Fujimaki, et.al.
    • 雑誌名

      Biomarkers 14

      ページ: 49-54

    • 査読あり
  • [学会発表] 関節リウマチ患者におけるメトトレキサートの薬効に影響する遺伝的因子2008

    • 著者名/発表者名
      林秀樹、他
    • 学会等名
      第18回日本医療薬学会年会
    • 発表場所
      札幌コンベンションセンター
    • 年月日
      2008-09-30

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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