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2009 年度 実績報告書

心室筋細胞におけるT管の構造・機能を司る分子群の解析

研究課題

研究課題/領域番号 20790174
研究機関信州大学

研究代表者

中田 勉  信州大学, 医学部, 助教 (70452141)

キーワードT管 / 循環器 / 心筋
研究概要

心筋細胞のT管形成・維持に関わる分子として,F-BARドメインを持っ候補分子であるPacsin3について更なる解析を行った。骨格筋のT管形成に関与すると考えられるAmphiphysin2は細胞膜を細胞質側に陥入させ,管状構造を作る活性を持つが,野生型Pacsin3には同様の活性がほとんど見られなかった。BARドメインを持つタンパク質の多くは,C末端のSH3ドメインなどを介して,他のタンパク質との相互作用することにより活性が調節されている。特にAmphiphysin2はBARドメインよりC末端側を欠失させると,膜移行が促進されることが知られている。そこで,Pacsin3の種々の変異体を作成し,培養細胞に強制発現することで,細胞内局在および細胞の形態変化を観察した。
Pacsin 3のF-BARドメインよりC末端を欠失させた変異体(Pacsin3N220)をCOS7細胞に発現すると,細胞内に管状構造物が観察された。この構造物はAmphiphysin2によって形成される管状構造物よりも太く,細胞膜染色色素であるFM4-64では染色されなかった。その形状から細胞骨格系のタンパク質との関連が予想されたため,ファロイジン,抗ビメンチン抗体,抗チューブリン抗体,抗ケラチン抗体との二重染色を行った。その結果,Pacsin3N220導入によって観察される構造物は,微小管であることが明らかになった。
また単離心筋細胞の免疫染色においても,Pacsin3が微小管と一部で共局在していることが確認された。微小管とT管の関連についていくつかの報告がなされていることから,Pacsin3がT管の形成・維持に関与している可能性も考えられる。現在,より詳細な検討を進めている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] Nicorandil ameliorates impulse conduction disturbances during ischemia in isolated arterially perfused canine atria.

    • 著者名/発表者名
      Hirose M, Yano S, Nakada T, Horiuchi-Hirose M, Tsujino N, Yamada M.
    • 雑誌名

      Int.J.Cardiol (In press)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Selective α1A-Adrenoceptor Stimulation Induces Mueller's Smooth Muscle Contraction in an Isolated Canine Upper Eyelid Preparation.

    • 著者名/発表者名
      Yano S, Hirose M, Nakada T, Nakayama J, Matsuo K, Yamada M
    • 雑誌名

      Curr.Eye Res (In press)

    • 査読あり

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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