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2008 年度 実績報告書

新規がん細胞遊走調節因子TRPV2チャネルを標的とした転移阻止法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 20790247
研究機関群馬大学

研究代表者

中川 祐子  群馬大学, 生体調節研究所, 助教 (90422500)

キーワードがん / チャネル / カルシウム
研究概要

我々はTRPV2が正常細胞のみならず、メラノーマを始めとする様々な悪性腫瘍細胞に高発現していることを見いだした。メラノーマは転移を起こしやすい癌細胞の代表である。そこで我々はメラノーマを実験モデルとし、癌細胞の転移におけるTRPV2の病態生理学的意義を明らかにするとともに、TRPV2を癌細胞の転移を阻止する分子標的とするための研究を開始した。まず第一にTRPV2.チャネルがHGFによって細胞膜へ移行しインテグレートされるというユニークな調節を受けるというデータを取得した。またこの移行は可逆的で培地から血清を除いた状態では細胞内のオルガネラに局在することを明らかにした。第二にTRPV2チャネルと相互作用する蛋白を明らかにする目的で、酵母two-hybrid systemにより細胞接着に関与する膜蛋白を一つ同定した。現在この蛋白がTRPV2チャネルの形質膜への局在および細胞遊走に関与するかを検討している。第三にTRPV2チャネルの阻害剤として知られるrutheniumred (RR)がメラノーマ細胞の遊走を抑制することやドミナントネガティーブ型変異TRPV2 (dnTRPV2)の導入によりTRPV2チャネルの細胞膜への移行を阻害することを明らかにした。第四に、申請者らはTRPV2チャネルの阻害剤として現在知られているRR、La^<3+>、SKF96365の他に、新たにtranilastを同定した。tranilastはTRPV2を介して起こるCa^<2+>流入を阻害する。そこで本年度TRPV2を介して起こるCa^<2+>流入を特異的に阻害するtranilastアナログの探索を行う。現在、TRPV2高発現細胞を樹立し、細胞内Ca^<2+>膿度の上昇を指標としたハイスループットのアッセイ系を構築している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Sweet taste receptor expreSsed in pancreatic beta-cells activates the calcium and cyclic AMP signaling systems and stimulates insulin secretion2009

    • 著者名/発表者名
      Yuko Nakagawa, Masahiro Nagasawa, Satoko Yamada, Akemi Hara, Hideo Mogami, Viacheslav O. Nikolaev, Martin J. Lohse, Noriatsu Shigemura, Yuzo Ninomiya, and Itaru Kojima
    • 雑誌名

      PLoS ONE 4

      ページ: e5106

    • 査読あり

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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