がん派生メカニズムとしてがん幹細胞の存在が注目されている。本研究はがん幹細胞で発現が認められる膜型増殖因子Amphiregulin(アンフィレギュリン,以下AREG)に着目し、細胞増殖制御機構の解明に取り組んだ。その結果、ヒト肝癌細胞株Huh7のがん幹細胞画分において発現が認められるAREG-regulating protein (ARP)が、細胞増殖活性を持つ分泌型AREG (AREG N末断片)の産生を制御することが明らかになった。本研究成果は幹細胞の細胞増殖制御の新しい分子機構を提示する基盤となることが期待される。
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