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2009 年度 実績報告書

カロリー制限における新規の血糖制御機構と糖毒性への小胞体ストレス反応について

研究課題

研究課題/領域番号 20790260
研究機関九州大学

研究代表者

山座 治義  九州大学, 大学病院, 講師 (30336151)

キーワードカロリー制限 / 老化 / インスリンシグナル / 糖代謝
研究概要

カロリー制限は、メタボリックシンドロームの病態とは対照的な表現型とともに寿命の延長を示すが、その分子機構については解明されていない。カロリー制限動物は、ストレス耐性であることおよびインスリン非依存性のグルコース恒常性機構の存在が示唆されている。そこで本研究課題では、カロリー制限における新規のグルコース恒常性機構の同定および糖毒性に対する小胞体ストレスの動向ならびにそれらの寿命延長への関連について検索することを目的とする。自由摂食およびカロリー制限下にある6ヶ月齢のC57BL/6Jマウスの摂食前後2時間において、自由摂食群での血糖値ならびに血中インスリン濃度に変化はみられなかった。カロリー制限群において、血糖値は自由摂食群に比べて優位に減少していたが、摂食前後に差はなく、血中インスリン濃度は摂食後に優位に上昇していた。また、カロリー制限群の肝臓でのインスリン受容体のリン酸化は、摂食後において優位に上昇していたが、その下流に位置するAktのリン酸化に変化がみられなかつた。以上のことから、マウスにおいてもインスリン非依存性のグルコース恒常性気候が存在することが示唆された。現在、インスリン感受性臓器である骨格筋や脂肪組織でのインスリンシグナルについても同様に解析中である。また、小胞体ストレスを経時的に観察できるES-TRAPマウスについて、カロリー制限群では血糖値、血中インスリンおよびアディポネクチン濃度が、自由摂食群に比べて優位に減少していた。現在、摂食の変化によるERストレスの変化を検索中である。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (5件)

  • [雑誌論文] Divergent regulation of adipose tissue metabolism by calorie restriction and inhibition of growth hormone signaling.2009

    • 著者名/発表者名
      Seongjoon Park
    • 雑誌名

      Exp Gerontol 44

      ページ: 646-652

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Similar metabolic responses to calorie restriction in lean and obese Zucker rats2009

    • 著者名/発表者名
      Takuya Chiba
    • 雑誌名

      Mol Cell Endocrinol 309

      ページ: 17-25

    • 査読あり
  • [学会発表] 開口障害を伴うガードナー症候群の一例2009

    • 著者名/発表者名
      山座治義, 増田啓次, 中村由紀, 平野克枝, 山口登, 祐田京子, 野中和明
    • 学会等名
      第27回日本小児歯科学会九州地方会
    • 発表場所
      北九州
    • 年月日
      20091100
  • [学会発表] マウス顎骨由来間葉系幹細胞の単離と特性解析2009

    • 著者名/発表者名
      山座孝義, 山座治義, 野中和明, 城戸瑞穂
    • 学会等名
      第51回歯科基礎医学会総会
    • 発表場所
      新潟
    • 年月日
      20090900
  • [学会発表] Mouse mandible contains distinctive mesenchymal stem cells2009

    • 著者名/発表者名
      Takayoshi Yamaza
    • 学会等名
      32nd Annual Meeting and Scientific Symposium
    • 発表場所
      ホノルル(米国ハワイ州)
    • 年月日
      2009-10-20
  • [学会発表] TISSUE-SPECIFIC VARIATION OF INSULIN SIGNAL IN CALORIC RESTRICTION2009

    • 著者名/発表者名
      Haruyoshi Yamaza
    • 学会等名
      he American Aging Association 38th Annual Meeting
    • 発表場所
      スコッツデール(米国アリゾナ州)
    • 年月日
      2009-06-01
  • [学会発表] カロリー制限におけるFoxO1転写因子の役割2009

    • 著者名/発表者名
      山座治義
    • 学会等名
      第98回日本病理学会総会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      2009-05-03

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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