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2008 年度 実績報告書

定量的評価に基づいたメチル化による肺癌の分子病理学的診断法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 20790272
研究機関山形大学

研究代表者

柳川 直樹  山形大学, 医学部, 助教 (90444033)

キーワード肺癌 / メチル化 / 予後
研究概要

癌部及び非癌部肺組織100例に対し, Real-time quantitative methylation-specific PCR法を用いて, H-cadherin, RASSFIA, RUNX3各遺伝子プロモーター領域のメチル化率を測定した. 各々の遺伝子のメチル化率は, H-cadherin〔癌部 : 0-40.16%(平均7.36%), 非癌部 : 0-5.21%(平均0.6%)〕, RASSF1A〔癌部 : 0.09-79.56%(平均14.34%), 非癌部 : 0-15.39%(平均3.84%)〕, RUNX3〔癌部 : 0.03-5771%(平均8.5%), 非癌部 : 0-12.29%(平均2.44%)〕であり, いずれも癌部で有意にメチル化率が高かったが, 非癌部でもメチル化がみられた. 次に再発死亡例と生存例に分けてメチル化率を検討すると, 調べた3遺伝子いずれにおいても再発死亡群でメチル化率が高かった. 次にRASSF1AとRUNX3のメチル化率を元に6群に分けさらに検討を行った. その内訳はRASSFlA : (-) : 3.8%未満, (+) : 3.8%以上15.4%以下, (++) : 15.4%超, RUNX3 : (-) : 2, 6%未満, (+) : 2.6%以上12.3%以下, (++) : 12.3%超, と設定しA(-, -), B(+, -)もしくは(-, +), C(+, +), D(++, -)もしくは(-, ++), E(++, +)もしくは(+, ++), F(++, ++)とし, 予後との関係を検討するとA群の5年生存率は95%, B-E群では約60-70%, F群では20%であった. さらに病理病期I期に限定して検討すると, A-C群は100%, D-E群では約70%, F群では20%であった. このことからメチル化率を調べることにより予後不良群を予測することができ, 予後予測マーカー, 治療への応用の可能性が示唆された.

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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