近年、エピジェネティックな遺伝子発現制御が細胞増殖や分化、幹細胞の維持など様々な生命現象に関与し、またその破綻が癌化に結びつくことが明らかになった。我々はポリコーム群タンパク質であるL(3)MBT分子に着目し、その生理的機能を明らかにするとともに、その破綻がもたらす癌化への影響等を解析するために、ノックアウトマウスの作製を試みた。通常にL(3)MBT欠損マウスは胎生早期に致死であるため、適時不活性化が可能になるようなコンディショナルノックアウトのターゲティングベクターを作製し、相同組換えしたES細胞を得た。そしてそのES細胞からキメラマウスを作製した。
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