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2008 年度 実績報告書

カルポニン3を介する新規の細胞融合機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20790320
研究機関地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪府立母子保健総合医療センター(研究所)

研究代表者

渋川 幸直  地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪府立母子保健総合医療センター(研究所), 代謝部門, 研究員 (90393264)

キーワード細胞融合 / トロホブラスト / マイオブラスト / カルポニン / 細胞骨格
研究概要

細胞融合は骨、筋肉、胎盤の発生過程において重要な役割を果たすだけでなくウイルス感染や癌化メカニズム、組織の再生などにも関与することが知られている。しかしながらそのメカニズムに関しては不明瞭な部分が多い。これまでに我々は細胞融合のモデル細胞である絨毛癌由来細胞BeWoを用いてリン酸化特異的なプロテオーム解析を行いカルポニン3(CNN3)が細胞融合を制御しうる分子であることを見いだしてきた。カルポニンファミリーはアクチン結合性のリン酸化タンパクであり細胞骨格系を制御することが知られている。そこで我々はCNN3のリン酸化部位の同定を試み、少なくとも3カ所存在するリン酸化部位のうちの二カ所に対して抗リン酸化抗体(phospho-S293, phospho-S296)の作成と解析を行った。BeWo細胞ではトータルのCNN3リン酸化レベルはそれほど大きな変化が無かったにもかかわらず局所的な二カ所のリン酸化レベルはフォルスコリン処理時間に伴って低下していくことが明らかとなった。このことは細胞融合に伴いCNN3の等電点がアルカリ側にシフトしていた事と一致している。またCNN3はトロホブラストと同様にマイオブラストの細胞融合も制御していた為、マウス筋芽細胞C2C12を用いて分化に伴うCNN3のリン酸化レベルの変化を解析したところ、トロホブラストとは反対に分化誘導3-5日目でCNN3のリン酸化レベルが最大値に上昇し、その後減少していくことを見いだした。これらのことからBeWo細胞とC2C12細胞においてCNN3のリン酸化を介して異なる制御機構が存在することが考えられる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Cycloprodigiosin hydrochloride activates the Ras-PI3K-Akt pathway and suppresses protein synthesis inhibition-induced apoptosis in PC12 cells2008

    • 著者名/発表者名
      Kawauchi, K., Tobiume, K., Iwashita, K., Inagaki, H., Morikawa, T., Shibukawa, Y., Moriyama, Y., Hiratat H., and Kamata, H
    • 雑誌名

      Biosci Biotechnol Biochem 72

      ページ: 1564-1567

    • 査読あり
  • [雑誌論文] N-Glycosylation of laminin-332 regulates its biological functions. A novel function of the bisecting GlcNAc2008

    • 著者名/発表者名
      Kariya,Y. ,Kato, R., Itoh, S., Fukuda, T., Shibukawa, Y., Sanzen, N., Sekiguchi, K., Wada, Y., Kawasaki, N., and Gu, J.
    • 雑誌名

      J Bio Chem 283

      ページ: 33036-33045

    • 査読あり
  • [学会発表] 細胞融合過程におけるカルポニン3の役割2008

    • 著者名/発表者名
      渋川幸直、山崎奈津子、大門江津子、田尻道子、和田芳直
    • 学会等名
      第81回日本生化学会・第31回日本分子生物学会合同年会
    • 発表場所
      神戸国際会議場
    • 年月日
      2008-12-09

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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