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2009 年度 実績報告書

カルポニン3を介する新規の細胞融合制御機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20790320
研究機関地方独立行政法人 大阪府立病院機構

研究代表者

渋川 幸直  地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪府立母子保健総合医療センター(研究所), 代謝部門, 研究員 (90393264)

キーワードトロホブラスト / 細胞融合 / プロテオーム / マイオブラスト
研究概要

これまでに我々はトロホブラストとマイオブラストの分化過程における細胞融合をCNN3が負に制御することを見いだしてきた。本年度はCNN3キナーゼの同定と細胞融合特異的に駆動されるシグナルカスケードの探索を目的とし解析を進めたところ、BeWo(トロホブラスト)およびC2C12細胞(マイオブラスト)においてERK1/2およびROCK1/2がin vitroでCNN3の293番目のセリンをリン酸化することを見いだした。さらにC2C12細胞においてROCKをノックダウンした細胞ではCNN3の293および296番目のセリンのリン酸化が抑制されており、それに伴い筋管形成も抑制されていることを明らかにした。このことは細胞内においてROCKがCNN3のキナーゼであり細胞融合による筋管形成を制御するシグナルカスケードとして存在していることを示している。またCNN3の二カ所のリン酸化部位(Ser293及びSer296)をアラニンに置換あるいはC末のリン酸化領域を欠失した変異体を発現させたところBeWo・C2C12細胞共に細胞融合を抑制し、反対にアスパラギン酸置換体を発現させた場合は細胞融合が促進する傾向を見いだした。さらにCNN3とアクチンの会合・解離に関して解析を進めたところ、CNN3のリン酸化レベルに応じてアクチンとの会合を制御していることも見いだした。これらのことからCNN3の細胞融合抑制メカニズムとしてCNN3の酸性アミノ酸に富むC末領域のリン酸化によるアクチン細胞骨格の再編成を調節することが示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009 その他

すべて 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [学会発表] 細胞融合過程におけるカルポニン3の役割2009

    • 著者名/発表者名
      渋川幸直
    • 学会等名
      第82回日本生化学会大会.
    • 発表場所
      神戸国際会議場
    • 年月日
      2009-10-22
  • [備考]

    • URL

      http://www.med.osaka-u.ac.jp/pub/inst-mch/MM/MM.html

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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