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2008 年度 実績報告書

新規治療薬開発に向けたエキノコックス増殖関連遺伝子群のプロファイリングと機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 20790321
研究機関日本大学

研究代表者

松本 淳  日本大学, 生物資源科学部, 講師 (70296169)

キーワード寄生虫 / 発生・分化 / 獣医学
研究概要

エキノコックス症は、世界的規模で深刻な被害をもたらしている人獣共通寄生虫症である。わが国でも北海道全域に高度な流行が見られる。本症は、致死的な疾病であるにも関わらず、これを根治できる治療薬は未開発である。本研究課題では、宿主体内におけるエキノコックス増殖活性と関連して発現レベルが変化する虫体遺伝子群を、発現遺伝子データベースに基づくDNAマイクロアレイ解析により選出することを目的とする。これまでに、エキノコックスの好適な中間宿主であるコットンラットに対してエキノコックスを接種し、その体内で虫体を活溌に増殖させた。得られた虫体を材料としてmRNAを抽出し、これをもとにしてV-capping法により幼虫期エキノコックスの完全長cDNAライブリーを作製した。さらに、エキノコックスの好適な終宿主であるイヌに虫体を人工感染させ、感染犬の剖検により得られた成虫体からも同様の方法に従って完全長cDAAライブラリーを作製した。品質の高いDNAマイクロアレイの作製をするために、得られた塩基配列情報のコドン読み枠の確認、相同配列のクラスタリング、既存の遺伝子データベースとの相同性の確認、宿主由来遺伝子の除去を中心とする情報整理を実施した。最終的に、幼虫期および成虫期のエキノコックスから作製したcDNAライブラリーが含むクローン総数は21678となったが、同一の遺伝子が重複しているものもあった。主要な遺伝子は、リボソームタンパク、EmAgB、アクチン関連、種々の機能不明のタンパクなどであった。これまでに整理されたエキノコックス由来の遺伝子塩基配列情報に基づき、DNAマイクロアレイの作製と遺伝子発現解析を進める予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 多包虫のcDNAライブラリーにみられた抗酸化活性関連遺伝子2009

    • 著者名/発表者名
      平松濡、水上智秋、松本淳、野中成晃、他(計9名)
    • 学会等名
      第78回日本寄生虫学会大会
    • 発表場所
      法政大学(東京)
    • 年月日
      2009-03-28

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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