Aspergillus fumigatus各形態を認識する宿主因子の探索

2011 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 20790329
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 細菌学(含真菌学)
• 研究機関: 千葉大学
• 研究代表者: 豊留 孝仁 千葉大学, 真菌医学研究センター, 特任講師 (90422245)
• 研究期間 (年度): 2008 – 2011
• キーワード: 真菌 / 感染症 / アスペルギルス / バイオフィルム / 血清タンパク質 / フェツイン

研究概要

アスペルギルス症は最も重要な真菌症の一つである。本研究課題ではアスペルギルス症の主な原因菌であるAspergillus fumigatusの各形態を認識する宿主因子の探索を行った。この結果、血清糖タンパク質の一つ、fetuin A が休止期分生子ではなく、菌糸に強く結合することが明らかとなった。我々の検討ではこのfetuin AがA. fumigatusのバイオフィルム形成を促進することが分かっており、本タンパク質が菌糸と相互作用することによりバイオフィルム形成が促進されていることが強く示唆された。

研究成果

• [雑誌論文] a serum component,promotes growth and biofilm formationby Aspergillus fumigatus (2012)
  • 著者名/発表者名: Toyotome T, Yamaguchi M, Iwasaki A, Watanabe A, Taguchi H, Qin L, Watanabe H, Kamei K, Fetuin A
  • 雑誌名: Int. J. Med.Microbiol 巻: 302 ページ: 108-116
  • 査読あり
• [雑誌論文] Strategy of Aspergillus fumigatus to evade attacks from host projectile weapons and armor (2009)
  • 著者名/発表者名: Toyotome T, Watanabe A, Iwasaki A, Kamei K
  • 雑誌名: NipponIshinkin Gakkai Zasshi 巻: 50 ページ: 139-145
• [雑誌論文] ゲノムプロテオーム解析による真菌病原因子の解明と抗真菌薬創薬への期待 (2008)
  • 著者名/発表者名: 豊留孝仁, 渡辺哲, 亀井克彦
  • 雑誌名: 日本臨牀 巻: 66 ページ: 2255-2260
• [雑誌論文] Candidates for virulence factors of Aspergillus fumigatus (2008)
  • 著者名/発表者名: Watanabe A, Hashimoto Y, Higurashi H, Ochai E, Toyotome T, Nagayoshi M, Kamei K
  • 雑誌名: Nippon Ishinkin Gakkai Zasshi 巻: 49 ページ: 263-267
• [雑誌論文] 病原真菌の病原機構と病原因子
  • 著者名/発表者名: 豊留孝仁, 亀井克彦
  • 雑誌名: 化学療法の領域 巻: 28 ページ: 201-207
• [学会発表] Aspergillus fumigatusバイオフィルム形成に関与する宿主因子の検討 (2012)
  • 著者名/発表者名: 豊留孝仁
  • 学会等名: 第85回日本細菌学会総会
  • 発表場所: 長崎
  • 年月日: 20120427-29
• [学会発表] Fetuin A, a serum glycoprotein, promotes the growth and the biofilm formation of Aspergillus fumigatus (2012)
  • 著者名/発表者名: Takahito Toyotome
  • 学会等名: The 5th Advances Against Aspergillosis
  • 発表場所: トルコ・イスタンブール
  • 年月日: 20120126-28
• [学会発表] Aspergillus fumigatusバイオフィルム形成を促進する血清中因子の同定 (2011)
  • 著者名/発表者名: 豊留孝仁
  • 学会等名: 第94回日本細菌学会関東支部総会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 20111006-07
• [学会発表] 宿主血清タンパク質fetuin AがAspergillus fumigatus に及ぼす影響 (2011)
  • 著者名/発表者名: 豊留孝仁
  • 学会等名: 2011年インターラボセミナー
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2011-12-10
• [学会発表] Aspergillus fumigatusにとっての宿主因子との正の相互作用、負の相互作用 (2011)
  • 著者名/発表者名: 豊留孝仁
  • 学会等名: 第55回日本医真菌学会総会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2011-10-21
• [学会発表] Aspergillus fumigatusのバイオフィルム構築を促進する血清糖タンパク質の同定 (2010)
  • 著者名/発表者名: 豊留孝仁
  • 学会等名: 第54回日本医真菌学会総会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 20101016-17
• [学会発表] Aspergillus fumigatus膨化分生子処理により誘導されるMEK/ERK経路活性化とAP-1活性化 (2010)
  • 著者名/発表者名: 豊留孝仁
  • 学会等名: 第84回日本感染症学会総会
  • 発表場所: 京都
  • 年月日: 20100406-07
• [学会発表] ERK-1/2 and AP-1 activation upon treatment with swollen conidia of Aspergillus fumigatus (2010)
  • 著者名/発表者名: 豊留孝仁
  • 学会等名: 第83回日本細菌学会総会
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 20100328-29
• [学会発表] Aspergillus fumigatusバイオフィルム構築を促進する血清成分の同定 (2010)
  • 著者名/発表者名: 豊留孝仁
  • 学会等名: 第24回Bacterial Adherence & Biofilm学術集会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2010-07-09
• [学会発表] Aspergillus fumigatus膨化分生子処理時のMAPキナーゼERK-1/2活性化 (2009)
  • 著者名/発表者名: 豊留孝仁
  • 学会等名: 第30回関東医真菌懇話会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2009-11-21
• [学会発表] Aspergillus fumigatus膨化分生子処理で誘導されるTNF-α産生はMEK/ERK経路に依存している (2009)
  • 著者名/発表者名: 豊留孝仁
  • 学会等名: 第58回日本感染症学会東日本地方会学術集会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2009-10-30
• [学会発表] The activation of host transcription factor, AP-1, triggered by Aspergillus fumigatus (2009)
  • 著者名/発表者名: Takahito Toyotome
  • 学会等名: The 17th Congress of the ISHAM (ISHAM2009)
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2009-05-29