毎年全世界で120万人が交通外傷で死亡している.外傷の予防・治療改善には、外傷サーベイランスシステム(ISシステム)を構築し、外傷者データを収集することが必要である。本研究の目的は、途上国におけるISシステムを低コストで立ち上げることである。22年度はISシステム参加についてスリランカ(Peradeniya大学病院)、ラオス(Mahosot病院、Friendship病院)、ベトナム(Danang市Danang病院)と組むこととし、Web Based Injury Surveillance System (WBISS)を各国に適したシステムとして開発した。ラオス側はインターネット通信の問題がありラオス独特のWBISSシステムを開発しラオスの各病院側で使えるようなシステムにした。ベトナムでも病院ごとにシステムを開発し、独特のビデオデータもシステムの中にとり入れた。このビデオデータはInjury Surveillance Systemの運営に当たる要員の訓練に必要なデータであり、需要が高い。各々の国のシステムに合わせたデータマイニングを行い、開発途上国に応じたプロトタイプシスタムを提案した。
|