研究概要 |
糖転移酵素遺伝子やTGF-β受容体を介した細胞内シグナル伝達系遺伝子,喫煙誘導による血管新生およびストレス関連遺伝子を候補遺伝子として,71名の肺気腫患者群と72名の健常者群間で,候補遺伝子多型の出現頻度を有意差検定する(相関解析研究)で,肺気腫の発症に関与する疾患感受性遺伝子の同定を試みた。 21個の候補遺伝子に対して52個の一塩基多型を単変量解析した結果,肺気腫の疾患感受性遺伝子としてFUT6,Smad2,PlGHおよびMFT1を同定した。次に多変量解析を行い,FUT6,PlGHおよびMFT1の3つの遺伝子多型がお互いに独立して肺気腫発症の危険因子であった。今後,肺気腫発症を予測できるバイオマーカーに応用できるかもしれない。
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