マウス胚性幹細胞(ES細胞)の分化誘導・発生毒性解析系の確立のため、ドイツの研究グループによって考案されたマウスES細胞を用いた発生毒性試験(Embryonic stem celltest:EST法)の改良を行い、薬剤の組織特異的な発生毒性評価を可能とする試験系を確立した。この毒性試験を応用し、抗うつ剤SSRIを試験薬剤として発生毒性評価を行ったところ、代表的なSSRI、フルオキセチンが胎児毒性を持つことを示唆する結果が得られた。さらに、フルオキセチンは神経系の発生に影響を及ぼすことが明らかとなった。
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