研究概要 |
天然ビタミンEにはトコフェロールとトコトリエノールがある。トコトリエノールはトコフェロールと比較して生体活性が強く抗腫瘍効果を有するとされている。我々はトコトリエノールが大腸がん細胞に直接作用しcaspase-3, -9を介したアポトーシス誘導し細胞増殖抑制作用を有することを見出した。また、間質細胞はさまざまな化学物質を分泌しがん細胞の増殖を促進するが、トコトリエノールにはそれらを抑制し、間質細胞を介した大腸がん細胞の増殖を抑える作用を有することも見出した。これらのことから、トコトリエノールは大腸がん細胞への直接抑制作用のみならず、間質細胞を介した間接的ながん増殖抑制作用も有することが明らかとなった。
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