研究概要 |
本研究の対象地域では2002年から2003年までの1年間、運動および食生活習慣の改善を目的とする地域介入を実施し、1年後の運動習慣の実施率の改善や食品摂取頻度の増加など、地域介入が短期的な生活習慣の改善に影響することを確認している。そこで初年度は、より長期的な介入の効果について評価を行う目的で、5年後の生活習慣および生活機能について追跡調査を実施した。また、中間評価として3年後の生活習慣に及ぼす影響について検討を行った。 2002年にA県A地域で実施された老化予防健診に参加した65歳以上の地域在住高齢者を対象に追跡アンケート調査を実施した。調査項目は、基本的ADL、老研式活動能力指標、総合的移動能力、運動実施の状況、10項目の食品摂取の多様性頻度、飲酒、喫煙、外出頻度、趣味、老人クラブ活動、グループ活動、1km歩行能力、階段昇降等であった。追跡調査の結果、弾性350名、女性546名から回答が得られた。また、地域介入が運動および食生活習慣に及ぼす3年後の影響について検討した。その結果、地域介入は運動習慣および食習慣の維持・改善に影響し、介入効果は比較的長期にわたり生活習慣に影響することが考えられた。 次年度は,初年度に得られた結果をもとに、介入により改善された運動および食習慣の推移の検証、生活習慣の改善がその後の生活機能等に及ぼす影響について引き続き検討を行う。
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