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2010 年度 実績報告書

地域在宅高齢者の栄養・食事摂取や食事パターンが高次生活機能低下に及ぼす影響

研究課題

研究課題/領域番号 20790457
研究機関独立行政法人国立健康・栄養研究所

研究代表者

坪田 恵  独立行政法人国立健康・栄養研究所, 栄養疫学プログラム, 研究員 (20419998)

キーワード疫学・栄養疫学 / 老人保健 / 公衆衛生 / 予防医学
研究概要

「高次生活機能」は加齢の初期に低下を示し、高齢者の自立した生活維持に必要な機能のことを言う。本研究は「地域在宅自立高齢者における食事と将来の高次生活機能低下との関連」を明らかにすることを目的としている。
対象は、岩手県花巻市大迫にて実施の大規模コホート「大迫研究」のうちベースライン調査時60歳以上で身体運動機能、高次生活機能が良好であった高齢者である。本研究の検討には、141項目からなる詳細な食事摂取頻度調査を用い、"1.栄養・食品摂取と高次生活機能低下との関連(投稿中second revision)""2.食事パターンと高次生活機能低下との関連(投稿準備中)"を明らかにした。本年度は(産休中断除く21-22年度)2年目ということもあり、明らかとなった食事パターンのより詳細な分析と、食事摂取基準における評価も含めた検討を行った。
【食事摂取基準における評価】クラスター分析から、男性ではバランス食、副食中心食、少食、女性ではバランス食、小食の食事パターンが明らかとなった。それぞれのパターンにおける栄養素の中央値と食事摂取基準集団における評価基準である推定平均必要量との比較を行った結果、男性ではバランス食<副食中心食<少食群で、女性では、バランス食<少食群でそれぞれ栄養素不足のリスクが段階的に上昇していた。
【高次生活機能低下との関連】
男女それぞれにおけるバランス食をref.とした場合の検討から、種々の交絡因子を調整後も、男性の少食群において、有意に8年後の高次生活機能低下のリスクとなっていることが明らかとなった。
本研究の結果の一部は、平成21年度の海外講演2件で発表した。また、今回の検討から食事摂取状況だけでなく、長年の食習慣が与える影響についても高次生活機能の係わりが明らかとなったことから、今後も食習慣も含めたより詳細な検討をし、自立高齢者の食事に関するエビデンスを発信していく。

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公開日: 2012-07-19  

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