過敏性腸症候群の患者および健常者に対して、より臨床の現場に準じた新たなストレス負荷試験を作成し、その時の脳機能を、functional MRIにて評価するとともに、大腸運動機能評価(大腸バロスタット検査)も同期的に行うことで、脳腸相関(Brain-Gut interaction)をより科学的に明らかな病態として解明することを目的として研究を実行した。本年度はストレス負荷プログラム及び付随システムの構築と、健常者および患者について、検査を施行した。ストレス負荷課題ストレス負荷課題として、過敏性腸症候群特異的陰性情動刺激を考案し、独自にコンピュータ・プログラミングにて負荷刺激の作成に取り組み、fMRIのタスクとして特殊なPresentationソフトを使用し、その作成に成功。現在、健常者を30名、過敏性腸症候群患者30名に対して、ストレス負荷試験、拡散テンソル画像検査を施行し、認知柔軟性の測定、葛藤状態の創成、強迫的状況を産出の実験的確実性の評価を施行し、ストレス負荷強度の調整と、ストレス負荷と同期した脳機能画像Functional MRIを撮影についても、技術面で確立した。新たな、過敏性腸症候群特異的陰性情動尺度の解析にて、健常者群に比し、過敏性腸症候群患者群が有意にストレスを誘発されることを確認した。また、拡散テンソル画像の画像解析中である。
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