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2009 年度 実績報告書

コリンエステラーゼ阻害剤(ドネペジル)による新しい心不全治療標的の検討

研究課題

研究課題/領域番号 20790534
研究機関高知大学

研究代表者

半田 武巳  高知大学, 医学部附属病院, 医員 (00437716)

キーワードリモデリング抑制 / ANPmRNA活性化 / アセチルコリン
研究概要

心筋梗塞マウスモデルでのランゲンドルフ還流心装置による心機能測定方法はほぼ確立され、再現性を持った測定が可能となった。
急性実験系では心筋梗塞モデルにおいて治療4週間の観察期間でPI3K/Akt/HIF/VEGFの細胞生存シグナル経路が活性化される事を確認し、心筋梗塞モデルマウスでのランゲンドルフ還流心による心機能測定では無治療群と治療群での左室機能は長期的には有意差が認められ、心筋梗塞モデルでは投与容量を減少した群においてもリモデリング抑制作用が観察されている。
慢性実験系では一定レベル以上の心筋梗塞領域リモデリングがすでに進行しているため、形態学的には梗塞領域のヒハク化が進行しているが、急性期実験系と同様にPI3K/Akt/HIF/VEGFの細胞生存シグナル経路が活性化され、ランゲンドルフ還流心による心機能測定では無治療群と治療群での左室機能は長期的には有意差が認められた。
この結果から、心筋梗塞境界領域に対して何らかの心筋保護作用が発現される可能性が考えられた。ドネペジル投与によるANPmRNA活性化は今回の実験系のタイムコースでは統計学的有意差は検出できなかったが、ANPmRNA活性化傾向は認められており、心筋サンプリングのタイミングを再検討する必要性が認められた。しかし、前年度の結果と本年度の結果はドネペジル投与によって誘導されるANPmRNAの活性化が低酸素下での心筋保護作用を発現している可能性を強く示唆していると考えられる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Donepezil, an acetylcholinesterase inhibitor against Alzheimer's dementia, promotes angiogenesis in an ischemic hindlimb model.2010

    • 著者名/発表者名
      Kakinuma, Y
    • 雑誌名

      J Mol Cell Cardiol. (in press)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Anti-Alzheimer's Drug, Donepezil, markedly improves long-term survival after chronic heart failure in mice.2009

    • 著者名/発表者名
      Handa, T
    • 雑誌名

      Journal of Cardiac Failure 15

      ページ: 805-811

    • 査読あり
  • [学会発表] Effects of a non-neuronal acetylcholine synthesis system equipped for cardiomyocytes, as a molecular brake, on overshooting cardiac energy metabolism.2010

    • 著者名/発表者名
      Kakinuma Y.
    • 学会等名
      第74回日本循環器病学会総会・学術集会
    • 発表場所
      京都府国立京都国際会館
    • 年月日
      2010-03-06

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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