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2009 年度 実績報告書

CD26による難治性糸球体腎炎の治療応用に向けた基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 20790600
研究機関東京慈恵会医科大学

研究代表者

小林 政司  東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (80408400)

キーワードCD26 / 難治性糸球体腎炎 / lipid rafts / T細胞
研究概要

CD26による難治性糸球体腎炎の治療応用に向けた基礎的研究として平成21年度は下記の研究を行なった。CD26はT細胞受容体からのシグナル伝達を補助的に増強する共刺激分子の一つで、T細胞増殖活性に重要である。まず健常人末梢血T細胞における抗CD3単抗体及び抗CD26単抗体、抗CD3単抗体及び抗CD28単抗体による共刺激に対するT細胞表面へのlipid raftsの発現量をフローサイトメータにて解析した。その結果、各共刺激後、24時間後、48時間後、72時間後と経時的にT細胞表面へのlipid raftsの発現量の増加が認められた。以上のことから末梢血T細胞において、lipid raftの発現量は共刺激によるT細胞増殖活性のバイオマーカーとなりうることが分かった。次に現在、難治性糸球体腎炎の治療に対して副腎皮質ステロイド薬やシクロスポリン等の免疫抑制剤が使用されている。健常人末梢血T細胞を副腎皮質ステロイド(デキサメサゾン)またはシクロスポリン存在下で抗CD3単抗体及び抗CD26単抗体、抗CD3単抗体及び抗CD28単抗体による共刺激後、フローサイトメータにてT細胞上のlipid raftsの発現量を測定した。その結果、各薬剤による細胞増殖活性の抑制に伴いT細胞上のlipid raftsの濃度依存的かつ経時的な発現量の低下を確認した。このことは免疫抑制剤投与下の患者末梢血T細胞における免疫抑制効果を評価するにあたり、T細胞表面のlipid raftsの発現量をフローサイトメータにて測定することで代用することが可能であることがわかった。

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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