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2008 年度 実績報告書

セマフォリンが有する運動ニューロン保護作用を利用した筋委縮性側索硬化症治療の試み

研究課題

研究課題/領域番号 20790611
研究機関大阪大学

研究代表者

奥野 龍禎  大阪大学, 微生物病研究所, 特任研究員 (00464248)

キーワードSema4D / CD100 / 筋萎縮性側索硬化症 / ミクログリア / 運動神経保護
研究概要

本研究では、筋萎縮性側索硬化症などの病的な中枢神経系におけるSema4Dの役割を明らかにすることを目的としている。筋萎縮性側索硬化症には炎症機転が関与することが、近年明らかになってきているが、本年度は中枢神経系における炎症のエフェクター細胞であるミクログリアに対するSema4Dの活性とそのメカニズムを解析した。
1. Sema4Dは免疫系においてB細胞や樹状細胞のCD40シグナルを強め、免疫制御に関係することが知られているがミクログリアに対する活性は不明である。培養ミクログリアにCD40刺激抗体及びインターフェロンγとともにリコンビナントSema4Dを添加したところ、inducible nitric oxide synthase(iNOS)の発現が著明に増加し、Sema4Dは中枢神経系の炎症機転を促進する可能性が示唆された。
2. Sema4Dは免疫系ではCD72, 神経系ではPlexin-B1を受容体としていることが知られているが、ミクログリアにおけるSema4Dの受容体は明らかになっていない。野生型マウス、CD72欠損マウスおよびPlexin-B1欠損マウスからミクログリアを調整し、リコンビナントSema4Dで刺激したところ、CD72欠損マウス由来のミクログリアでは野生型と同程度にiNOSが増加したが、Plexin-B1欠損マウス由来のミクログリアにおいて増加は有意に低下しており、ミクログリアにおけるSema4Dの作用はPlexin-B1を介することが明らかになった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Involvement of Sema4A in the progression of experimental autoimmune myocarditis2008

    • 著者名/発表者名
      Makino Nobuhiko
    • 雑誌名

      FEBES letters 582

      ページ: 3935-3940

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Edaravone, a free radical scavenger, ameliorates experimental autoimmune encenhalomvelitis2008

    • 著者名/発表者名
      Masayuki Moriya
    • 雑誌名

      Neuroscience letter 440

      ページ: 323-326

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Role of Sema4D in neuroinflammation2008

    • 著者名/発表者名
      Tatsusada Okuno
    • 雑誌名

      Neuroinnumology 16

      ページ: 177-181

    • 査読あり
  • [学会発表] ROLE OF SEMA4D IN THE NEUROINFLAMMATION OF EXPERIMENTAL AUTOIMMUNE ENCEPHALOMYELITIS2008

    • 著者名/発表者名
      Tatsusada Okuno
    • 学会等名
      International Congress of Neuroimmunology
    • 発表場所
      アメリカ合衆国フォートワース
    • 年月日
      2008-10-29

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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