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2008 年度 実績報告書

IL-25によるアレルギー性気道炎症誘導の分子基盤の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20790688
研究機関千葉大学

研究代表者

池田 啓  千葉大学, 医学部・附属病院, 助教 (10456014)

キーワードIL-25 / 気管支喘息 / アレルギー性炎症 / ヘルパーT細胞分化 / CD4
研究概要

気管支喘息は気道を場とした慢性アレルギー性炎症であり、その病態形成にはTh2細胞が産生するIL-4, IL-5, IL-13などのサイトカインが重要な役割を果している。IL-4とIL-13は、Th2細胞分化、IgE産生、血管内皮細胞上の接着分子の発現及び杯細胞の分化に必須であり、IL-5は、好酸球の分化及び活性化に必須である。
一方、2001年、新たなTh2細胞性サイトカインとしてIL-17ファミリーに属するIL-25が発見された。IL-25は、IL-17Aと約20%の相同性を有し活性化Th2細胞により産生されるが、その生物活性はIL-17Aとは異なり、IL-25をマウスに投与するとIL-4, IL-5, IL-13等のTh2サイトカインが産生され、その結果、好酸球増多やIgE産生が惹起されることが示された。本研究者らは、アレルギー性炎症におけるIL-25の役割を解析し、1)マウス喘息モデルの気道では、抗原暴露によりIL-25の発現が認められること、2)可溶化IL-25RFC融合タンパクを投与しIL-25を中和するとマウス喘息モデルにおける好酸球性炎症が抑制されることを示し、アレルギー性炎症における好酸球浸潤に内在性に産生されるIL-25が関与していることを明らかにした。さらに、肺特異的にIL-25を発現するトランスジェニックマウスを作製し、IL-25による気道炎症の増悪機構を解析し、IL-25による好酸球性炎症の増悪は抗CD4抗体の前投与により阻止されることを明らかにした。現在、アレルギー性炎症の局所で内在性にIL-25を産生している細胞を同定中である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2009 2008 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Protein geranylgeranylation regulates the balance between Th17 cells and Foxp3^+ regulatory T cells2009

    • 著者名/発表者名
      Kagami S, Suto A, Ikeda K, Watanabe N, Iwamoto I, et.al.
    • 雑誌名

      Int. Immunol. (In press)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Overlapping and distinct roles of STAT4 and T-bet in the regulation of T cell differentiation and allergic airway inflammation2008

    • 著者名/発表者名
      Furuta S, Kagami S-I, Suto A, Ikeda K, Nakajima H, et.al.
    • 雑誌名

      J. Immunol. 180

      ページ: 6656-6662

    • 査読あり
  • [雑誌論文] HMG-CoA reductase inhibitor simvastatin inhibits proinflammatory cytokine production from murine mast cells2008

    • 著者名/発表者名
      Kagami S, Suto A, Ikeda K, Iwamoto I, Nakajima H, et.al.
    • 雑誌名

      Int Arch Allergy Immunol 146

      ページ: 61-66

    • 査読あり
  • [学会発表] アレルギー性気道炎症に対するIκB特異的ユビキチン化阻害剤の効果の検討2008

    • 著者名/発表者名
      廣瀬晃一、若新英史、池田啓、中島裕史、他
    • 学会等名
      第58回日本アレルギー学会秋季学術大会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2008-11-27
  • [備考]

    • URL

      http://www.m.chiba-u.jp/class/gene/publication.html

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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