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2009 年度 実績報告書

IL-25によるアレルギー性気道炎症誘導の分子基盤の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20790688
研究機関千葉大学

研究代表者

池田 啓  千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (10456014)

キーワードIL-25 / 気管支喘息 / アレルギー性炎症 / ヘルパーT細胞分化 / 肺血管リモデリング
研究概要

気管支喘息は気道を場とした慢性アレルギー性炎症であり、その病態形成にはTh2細胞が産生するIL-4, IL-5, IL-13などのサイトカインが重要な役割を果している。IL-4とIL-13は、Th2細胞分化、IgE産生、血管内皮細胞上の接着分子の発現及び杯細胞の分化に必須であり、IL-5は、好酸球の分化及び活性化に必須である。
一方、2001年、新たなTh2細胞性サイトカインとしてIL-17ファミリーに属するIL-25が発見された。IL-25は、IL-17Aと約20%の相同性を有し活性化Th2細胞により産生されるが、その生物活性はIL-17Aとは異なり、IL-25をマウスに投与するとIL-4, IL-5, IL-13等のTh2サイトカインが産生され、その結果、好酸球増多やIgE産生が惹起されることが示された。そして本研究者らは、アレルギー性炎症におけるIL-25の役割を解析し、1)マウス喘息モデルの気道では、抗原暴露によりIL-25の発現が認められること、2)可溶化IL-25R FC融合タンパクを投与しIL-25を中和するとマウス喘息モデルにおける好酸球性炎症が抑制されることを示し、アレルギー性炎症における好酸球浸潤に内在性に産生されるIL-25が関与していることを明らかにした。さらに、肺特異的にIL-25を発現するトランスジェニックマウスを作成し、このマウスでは、肺血管のリモデリングが著明に進行することを明らかにし、喘息の肺血管リモデリングにIL-25が関与している可能性を示した(投稿準備中)。今後、IL-25による肺血管リモデリングの分子基盤を解析する予定である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2010 2009 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Protective roles of B and T lymphocyte attenuator in NKT cell-mediated experimental hepatitis2010

    • 著者名/発表者名
      Iwata A, Watanabe N, Ikeda K, Hirose K, et al.
    • 雑誌名

      J Immunol 184

      ページ: 127-133

    • 査読あり
  • [雑誌論文] c-Maf activates the promoter and enhancer of IL-21 gene while TGF-β inhibits c-Maf-induced IL-21 expression in CD4^+ T cells2010

    • 著者名/発表者名
      Hiramatsu Y, Suto A, Ikeda K, Nakajima H, et al
    • 雑誌名

      J.Leukoc.Biol. 87

      ページ: 703-712

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Role of Th2 cells in IgG4-related lacrimal gland enlargement2010

    • 著者名/発表者名
      Kanari H, Kagami S, Suto A, Ikeda K, Nakajima H, et al
    • 雑誌名

      Int Arch Allergy Immunol (in press)

    • 査読あり
  • [学会発表] 当院で治療したアレルギー性肉芽腫性血管炎の臨床的解析2009

    • 著者名/発表者名
      池田啓、若新英史、大矢佳寛、中島裕史, 他
    • 学会等名
      第59回日本アレルギー学会秋季学術大会
    • 発表場所
      秋田
    • 年月日
      2009-10-30
  • [備考]

    • URL

      http://www.m.chiba-u.jp/class/gene/publication.html

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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